[北京 18日 ロイター] - 中国国家発展改革委員会(発改委)は18日、鉄鋼および鉄鉱石市場の安定に向けた措置を講じると表明した。また、コモディティー価格がファンダメンタルズに回帰するとして、国内の生産者物価指数(PPI)は下半期に伸びが鈍化する見通しだとした。

発改委の金賢東報道官はオンライン会見で、新型コロナウイルス流行を受けた景気刺激措置でこのところコモディティー価格が上昇しており、上流部門企業の利益を押し上げる一方、下流部門の製造業者の業績を損なっていると述べた。

中国国家統計局が11日発表した4月のPPIは、前年比6.8%上昇した。伸び率はアナリスト予想の6.5%を上回り、2017年10月以来3年半ぶりの高水準となった。

金報道官は「グローバル価格と低水準だった1年前のベースの影響を受けるため、PPIの伸びは向こう数カ月でさらに拡大する可能性がある」と語った。ただ、コモディティー価格が「徐々に需給ファンダメンタルズに回帰する」として、PPIは下半期に伸びが鈍化する見通しだとした。

発改委は、今年に入ってから価格が30─40%上昇している鉄鋼・鉄鉱石市場を調査するため、市場規制当局と協力しているとした。

輸入に頼っている鉄鉱石の供給を確保するため、国内での鉱山探査と既存プロジェクトの開発を強化するとも表明。金報道官はまた、輸入チャンネルを拡大しつつ、海外の鉄鉱石鉱山を「積極的かつ穏健に」開発することを各社に促すと付け加えた。