2021/5/18
【株暴落】AI inside社長が釈明する「NTT解約ショック」の真相
人工知能(AI)スタートアップとして急成長を遂げていた上場企業が、大きくつまずいた。
その企業名は、「AI inside(AIインサイド)」──。
AI insideのメインビジネスは、紙の文書ファイルをAIで画像認識し、データ化するサービス。BtoB(法人向け)サービスのため、一般的な知名度は低いが、年間売り上げは、わずか3年で4億円から46億円に伸ばしていた。
さらに、AI insideのビジネスモデルは月額課金型(サブスクリプション)。いま流行りの「SaaS(サービスとしてのソフトウェア)企業」として、株式市場でも大きな注目と資金を集めていた。
しかし、である。
今年4月28日、突如として、AI insideの大口顧客であるNTT西日本が、AI insideと結んでいた契約を更新しない見込みであることを公表。
これにより、昨年度の売り上げ増加を支えていた半分近くが、今年度は「蒸発」することが判明。同社の株価は、文字通り坂から転げ落ちるように下落していった。
AI insideの時価総額は、2020年11月には3500億円に迫る勢いだったが、今週は600億円台にまで下がっている。短期間で企業の価値が2800億円も減ったのである。
AI insideで、一体何が起こっていたのか。
創業者で社長CEOの渡久地択氏にNewsPicks編集部が独占インタビューを敢行した。その全内容をお届けする。
INDEX
- 疑問① いつ問題を認識したか?
- 疑問② もっと前に分からなかったか?
- 疑問③ NTTデータとNTT東は大丈夫か?
- 疑問④ なぜ2月に自社株を売ったのか?
- 疑問⑤ なぜ役員2人は辞めたのか?
- 疑問⑥ なぜ銀行から15億円借り入れ?
- 疑問⑦ これからどう挽回するのか?
疑問① いつ問題を認識したか?
──4月28日にNTT西日本の件を発表し、5月12日に昨年度の通期決算発表が終わりました。いま率直にどんな心境ですか。
渡久地 難しいですね。やるべきことをやるだけというような心境です。
──NTT西日本との大口契約が更新されなさそうだなと思ったのは、具体的にいつ頃からだったのですか。
時期としては、今年4月の頭くらいです。
ここはしっかり説明をしなければいけません。
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国内最大手の通信事業者。地域通信事業や長距離・国際通信事業を運営するほか、移動体通信事業には子会社であるNTTドコモを、データ通信事業ではNTTデータを有する。その他、不動産事業や金融事業、建築・電力事業など多角経営。
時価総額
16.7 兆円
業績
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