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中国のネット上でも、今年に入って076型強襲揚陸艦の話題がよく出るようになっています。排水量は、記事にあるとおり、6万トンを想定しているようですが、用途についてはいくつかの見方があります。
一つは、日本の「いずも」型のように、回転翼機(ヘリコプター)による対潜戦を主たる目的とするというものです。中国の駆逐艦は排水量こそ大きくなっていますが、海上自衛隊のSH-60Kのような大型のヘリコプターを搭載できるのは多くありません。また、空母もカタパルトを装備していないので、固定翼対潜哨戒機を発艦させられず、陸上基地からの作戦半径内でしか固定翼機による対潜戦を行えないため、中国海軍の対潜戦能力は低いとしています。この弱点を補うのが、076型強襲揚陸艦だというのです。同型艦には、40〜50機のZ-20ヘリコプターを搭載すると言います。因みにZ-20は、米国シコルスキー社製のSH-60ヘリコプター(海自のSH-60Jはライセンス生産)にそっくりで、設計図をそのまま使ったのかと思えるくらいです。
もう一つは、英国の空母「クイーン・エリザベス」を引き合いに出し、通常動力型の中型空母として運用するというものです。中国は、現在、10万トン級の003型正規空母を建造中ですが、将来的には原子力推進を考えていて、これらが大変高価になるとしています。そのため、6万トン級の中型空母で正規空母を補足するというのです。
「両栖(日本語だと両棲または両生でしょうか)攻撃艦(強襲揚陸艦)」という名称から、076型は、エアボーンによる上陸作戦を主眼に置いた艦艇だと考えられます。中国が台湾武力侵攻に際して、不足していると考えているのが、上陸作戦能力だからです。
しかし、米海軍の強襲揚陸艦が軽空母としても利用されるように、艦載機を入れ替えればそれぞれの任務に対応できます。中国の対潜戦能力が限定的であるのも、正規空母の建造費が高いのも事実でしょう。076型強襲揚陸艦は、遂行する任務によって艦載機を選び、柔軟に運用されると考えられます。