[シンガポール 14日 ロイター] - アジア時間14日の原油先物は前日から下げ幅を拡大。オーバーナイトでは、主要な石油消費国インドで新型コロナウイルス感染拡大が続いていることや米パイプライン最大手コロニアル・パイプラインの稼働再開で、原油先物は約3%下落していた。

0200GMT(日本時間午前11時)までに、北海ブレント原油先物は0.35ドル(0.5%)安の1バレル=66.70ドル。米WTI原油先物は0.28ドル(0.4%)安の63.54ドル。

OANDAのシニアマーケットアナリスト、エドワード・モヤ氏は「コモディティー相場のスーパーサイクルによる上昇が急停止した。原油市場は米金融市場の強いインフレ警戒感やインドでコロナ感染が高止まりしている状況をどう判断すべきか分からずにいる」と指摘。ただ、下半期の原油需要見通しは依然明るく、原油相場の急落はないとの見方を示した。

身代金を要求するランサムウエアによるサイバー攻撃を受け、6日間の操業停止を余儀なくされていたコロニアル・パイプラインは13日、初回分の自動車燃料の輸送の一部を開始した。

市場はイスラエル・パレスチナ間の衝突が激化する中東情勢にも注目している。