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本日,参議院本会議で「海事産業の基盤強化のための海上運送法等の一部を改正する法律案」(海事産業強化法案)が可決された,というニュースです.これは海上運送法,造船法,内航海運業法,船員法,船員職業安定法および船舶安全法の一部改正をまとめたものです.2月に閣議決定,4月に衆議院本会議可決をしておりました.

内容には,造船所の事業再編促進などがあります.造船は中国,韓国,日本の順番で生産規模が大きいのですが,近年は競争も激しく退勢気味でした.韓国をWTOに提訴するなど,国交省も造船業に対する後押しを進めていました.法案では,造船所が策定した事業再編などの計画を国土交通相が認定して,政府系金融機関による出資や融資,設備投資に対する税制面の優遇措置適用などの内容が含まれています.大臣認定を受けた造船所で新造船を建造する海運会社に対しても、新造発注を後押しします.産業連関表をつかって造船業の波及効果を調べると,発注額(造船業(鋼船)の最終需要)の2-3倍程度の生産誘発が生じます.波及効果も大きく,雇用にも影響の大きい産業なので,これによって経済の浮揚ももくろんでいます.

川上さんがご指摘しているクルーズ船に関する施策もあります.これは日本に寄港する予定の旅客船を運航する外国の旅客船事業者に対して,船内での感染症や感染疑い,事故などが判明した場合は速やかに概要を報告するよう義務付けるものです.さらに,日本への寄港実績なども定期的に報告する規定が盛り込まれています.

ほかにも船員の働き方改革,内航海運の取引環境の改善や生産性向上などに向けた内航関連施策を行うための法改正案も多く含まれており,かなり広範な内容となっています.