2021/5/13

ベストセラー著者が明かす「富豪専業作家」になるための戦略

NewsPicks編集部
「本が売れない」と言われるようになって久しい。
そんな時代に、『小説家になって億を稼ごう』(新潮新書)という、大胆なメッセージを掲げた「指南書」が大きな話題を呼んでいる。
著者は、『催眠』、『万能鑑定士Q』シリーズ、『千里眼』シリーズなどで知られる、小説家の松岡圭祐氏だ。
本書が高い説得力を持つのは、なんといっても著者自身がミリオンセラー・シリーズを多数持つ「年収億超え」作家だからだろう。冒頭に堂々と掲載された「(著者が)初めて年収1億円を超えた年の確定申告書」の写真も、読者の度肝を抜いた。
その一方で、「小説家になって億を稼ぐ」ことが、決して夢物語ではないかもしれないと思わせてくれる点も、本書の大きな特徴と言える。
Dougal Waters/Getty Images
ひとつには、本書で紹介されている「創作のメソッド」がきわめてユニークであり、かつ万人に対してオープンな手法であるからだ。物語を空想することを好む人なら、きっと創作へのチャレンジ意欲が湧いてくるだろう。
もうひとつには、松岡氏が「小説家」を「ビジネス」ととらえ、戦略的にビジネスを成長させていくためのアプローチを事細かに指南しているからだ。
小説家になるということは、文学賞に手当たり次第に応募して、どこかにひろってもらうのを待つだけのギャンブルではない。デビュー作の売り込み方法から印税契約に至るまで、あらゆる場面に綿密な計画と工夫が必要であることを、本書は教えてくれる。
その意味で、本書は「夢を(壮大な形で)実現させるための、きわめて具体的な道筋」を示した一冊として、小説家志望者に限らず、あらゆるビジネスパーソンにインスピレーションを与えてくれるだろう。
今週の「The Prophet」では、明日の松岡氏へのインタビューも併せて、「小説家になって億を稼ぐ」ためのエッセンスを紹介していこう。
INDEX
  • 物語の完成まで「一字も書かない」
  • 誰でも「面白い小説」を書ける理由
  • 「一発屋」で終わらない極意
  • 「成功」と「心の安定」を両立する