[東京 11日 ロイター] - SUBARUは11日、2022年3月期の連結営業利益(国際会計基準)が前期比95.2%増の2000億円になる見通しと発表した。今期も半導体供給に伴うリスクはあるが、新車需要は堅調として販売増加を見込む。半導体不足による減産の影響については期中で取り戻す、としている。

IBESがまとめたアナリスト17人の今期営業利益予想の平均値は2178億円で、会社予想は市場予想をやや下回る。

中村知美社長はオンライン会見で、今期もコロナ感染拡大や半導体不足の影響があり、「不透明な状況に変わりはない」としながらも、前期との一番の大きな違いは「非常に旺盛な需要があることだ」と指摘。

半導体不足による減産分は「期を通じて挽回したい」と語った。ただ、半導体不足の解消時期は「現時点でわかっていない」とも述べた。

今期の生産台数は前期に比べて22万台増となる103万台を計画。半導体不足による4月の国内外での減産影響分約2万5000台については期中で取り戻すため反映していない。

その他の半導体不足に関する主な役員コメントは以下の通り。

中村知美社長

*半導体供給の状況は日々刻刻と変わっている。部品によって供給が後退したり、前進したりする。

*ルネサスエレクトロニクスの工場火災の影響は現時点ではないが、今後どう影響が出てくるか注視している。

水間克之・最高財務責任者(CFO)

*前期の半導体不足による生産への影響は約6万1000台。

決算のポイントは以下の通り。

*今期売上収益予想は前期比16.6%増の3兆3000億円

*今期純利益予想は前期比83.0%増の1400億円

*今期配当予想は中間・期末とも1株28円ずつの年56円

*今期の前提為替レートは1ドル=108円、1ユーロ=128円

*今期の世界販売計画は前期比16.3%増の100万台

*今期の設備投資は前期比16%増の1000億円を計画

*今期の減価償却費は前期比5.3%増の1000億円を計画

*今期の研究開発費は前期比18.1%増の1200億円を計画

*前期の売上収益は前の年比15.4%減の2兆8302億円

*前期の営業利益は前の年比51.3%減の1024億円

*前期の純利益は前の年比49.9%減の765億円

*前期の世界販売実績は前の年比16.8%減の86万台

*内容を追加しました。