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欧州各国が、インド太平洋地域に関心を持ち始めているのは、米中対立を基軸として、インド太平洋地域から新しい国際秩序が形成されるのではないかと感じ始めているからです。しかし、各国がインド太平洋地域に関与しようとする理由や思惑は、それぞれの国で異なります。
英国は、EUから離脱後、経済的にも苦しい状況にあり、どちらかと言えば、米国と一緒に新しい秩序形成をリードして自らのステータスと権益を回復したいでしょう。反対に、ドイツは、中国との経済関係を重視していますから、積極的に中国けん制に回るというより、控えめに軍事プレゼンスを示す程度にとどめています。それでも、そこにいなければ、国際秩序に変化が生じるときに自らの権益を損なうことになりかねないと思うからです。
フランスは、英国やドイツとは異なり、太平洋地域に領土を持っています。例えば、その一つであるニューカレドニアは電子機器に不可欠なニッケルなどを豊富に埋蔵していて、フランスにとっては政治的にだけでなく、経済的にも非常に重要な領土です。その人口は約29万人ですが、四分の一以上を欧米系の人たちが占めるとされ、その多くはフランス人だと考えられます。
もし、西太平洋で軍事衝突が起これば、フランスは大量の自国民の避退作戦を行わなければならなくなりますし、太平洋地域における政治的・経済的権益を失うことになるかもしれないのです。フランスにとっても他人事ではありません。
思惑は異なっても、軍事衝突を起こしかねない中国の行動を抑止したいと考える国々が協力するのは自然な流れと言えるでしょう。