[10日 ロイター] - 米ニューヨーク連銀が10日公表した4月の月次調査によると、米消費者は新型コロナウイルス危機からの経済回復を受け住宅価格などのコストが短期的に上昇するものの、インフレ高進が持続するとは想定していないことが分かった。

1年先インフレ期待は中央値で3.4%と、3月の3.2%から上昇し、2013年9月以来の高水準となった。一方、3年先インフレ期待は3.1%と変わらずだった。

住宅ブームは在宅勤務の広がりに伴う需要拡大と低金利が追い風となり、今後も続くと想定されており、住宅価格の今後1年間の上昇率見通し中央値は過去最高を記録した。

家賃の今後1年間の上昇率見通しも9.5%と5カ月連続で拡大し、過去最高となった。

一方、ガソリン価格は今後1年間の上昇率見通し中央値が9.2%と、3月の9.9%から伸びが鈍化した。

収入の伸びに対する期待は、年齢層や教育水準にかかわらず低下し、4月中央値で2.4%。3月は2.8%だった。支出の伸びに対する期待は4月中央値で4.6%と、6年ぶりの高水準だった3月の4.7%からやや鈍化した。

調査は米国内の約1300世帯を対象に実施された。