抗原検査、大学や企業でも 西村担当相 モニタリング検査も拡大
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抗原検査は検査結果が比較的短時間で得られるメリットがあるものの、検査精度がPCR検査に比べて劣ります(検査キットにもよりますが)。特に、本当は感染していないにも関わらず検査が陽性となる「偽陽性」のケースが多くみられ、医療機関で使われる場面は限定的です。「必要な検査」を行える体制づくりは重要ですが、むやみやたらに精度が低い検査を行うと、デメリットがメリットを上回る場合があります。
注目のコメント
検査はやらないよりはやったほうが有益だとは思いますが、陽性なのに陽性と出ない「偽陰性」のケースが問題との指摘があります。以下は、簡易抗原検査ではなく抗原検査よりも検出率に優れるといわれるPCR検査についての記述です。
東大保健センターの資料によると、PCR検査の感度(新型コロナウイルス感染症の方で、PCR検査が陽性となる割合)は「現時点では高くて70%程度とされており、10名中3名が陽性なのに陽性と出ない」とのこと。
http://www.hc.u-tokyo.ac.jp/covid-19/tests/
葉山ハートセンターの引用論文(Annals of internal medicine 13 May 2020)からの資料によると、「暴露された当日では100%偽陰性になるという。だからコロナの患者さんと接触していたすぐには偽陰性ででてしまう。・・・(中略)・・・さらに8日目になると偽陰性は20%に減る」とのこと。
https://www.hayamaheart.gr.jp/naika/%E6%96%B0%E5%9E%8B%E3%82%B3%E3%83%AD%E3%83%8A%E3%82%A6%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%82%B9%E6%84%9F%E6%9F%93%E7%97%87%E3%80%80%EF%BD%90%EF%BD%83%EF%BD%92%E5%81%BD%E9%99%B0%E6%80%A7%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84/
簡易抗原検査で大丈夫だからと、感染拡大策を取らずに活動されることはかなり危険なことのように思えます。大学では、検査済みだからとして、人同士の接触機会の多い体育会や多いサークル活動を全面解禁のようなことをすると、本来優先すべき通常の学業に支障が出るほどの感染拡大が危惧されます。検査を大学内の特定の方を対象に実施するにしても、付随して正しい知識を啓蒙していただかないと、必ず大きな問題に発展するはずで、非常に危険だと考えます。「最近では、クラスターが多様化している中で、職場で具合が悪い人が出てきて感染を広げるケースもある。『いつもより、しんどい、疲れている』という人に検査をしてもらい、短時間でわかる仕組みを広げていきたい」と述べ、企業や大学などで抗原検査キットを活用し、早期に感染者を見つけることで、クラスターの発生を防いでいく考えを示しました。
▶︎COVID-19迅速診断検査薬(抗原検査キット)
緊急性の高い新型コロナウイルス感染症陽性者を早急に検知。
【方法】
患者の鼻腔から検体を採取し、カセットに検体を含む液を滴下。
約30分後に判定ラインの有無を確認できる。
【結果】
陽性の場合には確定診断とすることができる。
医師の判断によりPCR検査を行う。
【抗原検査の特徴】
i)30 分程度という短時間で感染の有無を簡単に判定できる
ii)特別な機器や試薬が不要、検体の配送が不要
iii)一定以上のウイルス量が多くあれば検出可能
(新型コロナウイルス感染症対策専門家会議)
※PCRと比較して検出に 一定以上のウイルス量が必要。
現時点では、無症状者に対す る使用、無症状者に対するスクリーニング検査目的の使用、陰性確認等目的の使用は適切な検出性能を発揮できず、適さない。
https://www.mhlw.go.jp/content/000640354.pdf