最近、米国のタイム誌がビジネスパーソン必見の特集を組んでいた。2021年5月10日・17日号に掲載されたその特集は、「世界でもっとも影響力のある100社」というものだ。
タイム誌といえば、長年のライバルであるニューズウィーク誌と並んで世界でもっとも知られた週刊誌(現在は隔週発売)で、米国から世界200カ国に向け、写真をふんだんに使ってニュース記事を提供してきた。創刊は1923年で、国際情勢から政治、経済、エンタメ、文化など幅広い記事を掲載している。
現在、発行部数は368万部。日本でもっとも売れている週刊文春が、最近売れた号で40万部ほどだと言われているので、そう考えるととんでもない部数を発行していることになる。世界が相手なので当然だが、それだけ影響力も大きいと言って差し支えないだろう。
そんなタイム誌が、「史上初めて」試みた特集が、今号の「世界でもっとも影響力のある100社」だ。同誌にとって初めての企画だけに気合が入っているのは確かで、タイム誌の公式サイトで特集を読むことも可能だ。
伝統ある同誌がどんな企業をフィーチャーしているのか知りたくて、筆者はこの号を手にとったところ、ビジネスパーソンなら知っておかなければいけない企業がリストアップされていると感じた。そこで気になったのは、日本企業がどれだけランクインしているかである。日本経済の停滞ぶりを考えると、日本企業は入っていないのではないかとちょっと心配になったからである。
実際、日本企業は入っていたのだろうか。本題に行く前に、まずこの特集について、タイム誌は100社の選び方についてこう説明している。
「この特集をまとめるために、本誌は、世界各地にいる編集者や記者、業界専門家らの世界的なネットワークから、ヘルスケアからエンターテインメント、運輸、テクノロジーなどを含む幅広い業界から候補企業を募った」
その上で、上がってきた候補企業について、「妥当性、インパクト、イノベーション性、リーダーシップ、野心、成功度を含む鍵となる要素を評価した」という。そこから100社に絞ったということだろう。
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