[オタワ 5日 ロイター] - カナダ保健省は5日、米製薬大手ファイザーと独ビオンテックが共同開発した新型コロナウイルスワクチンについて、12─15歳への使用を認める方針を示した。

同省のシニアアドバイザー、スプリヤ・シャーマ氏は記者会見で、「(ファイザー製の)ワクチンはより若い年齢層に使用しても安全かつ効果的であると判断した」と述べた。「トンネルの終わりに光が見え始めた」と強調した。

シャーマ氏と保健省の報道官は、カナダが12─15歳の接種を認める最初の国だと述べたが、ファイザーのカナダ在勤の広報担当者によると、アルジェリアが4月に同年齢層の接種を許可したという。

米国の保健当局者らは、米食品医薬品局(FDA)も「間もなく」カナダと同様の措置を取る見込みだと述べた。

これとは別に、カナダ当局は、英アストラゼネカのコロナワクチン接種後に希少な血栓の症状で60代の男性が死亡したと報告。同ワクチン接種後に血栓で死亡したのは国内で3人目となった。

アルバータ州のケニー首相は、同州が他に先駆け、今月10日からファイザー製ワクチンの12歳以上への接種を開始すると表明。ケニー氏は前日、コロナ感染第3波への対策を強化したばかり。

同州の現感染者数は2万4000人近くと、人口当たりの感染者数が国内で最も多く、このうち150人が集中治療室(ICU)で治療を受けている。

カナダの累計感染者数124万9950人のうち、約20%が19歳未満。同国の累計死者数は2万4396人に上る。

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