マッキンゼー岩谷日本代表「DX人材不足、社内を見て」
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岩谷氏が指摘するこのポイントは重要
「社会的な要請から社内にDXの専門組織をつくったものの、経営戦略にまで落とし込んでいる企業は少ない。経営層の意識の低さに加え、経営課題とデジタル技術を結びつけて説明できる『ビジネストランスレーター』と呼ばれる人材が足りない。だから経営層が実利を感じられず、ノルマ意識が強くなる」
特にビジネストランスレーターがいないとDXが組織に定着しない。
私はこの点を「文系の頭の良さ」と表現しています。
あえて文系と言う理由は、DXを技術的に理解することも大切ですが、自社のビジネスにおいてどう利活用するかを考えるのに「理系脳」は要らないからです。
DXを経営戦略にまで落とし込むには、テクノロジー活用をビジネス文脈で解釈する力が必要。DXの技術的理解はあとで良い。
そう考えれば、DX人材は組織にいるはずなのです。
注目のコメント
社内から人材を探せ!
変革のための人材は社外からのエイリアンと社内のミュータントを活用するとおっしゃっていた方がいたが、まさにそのとおり。社内に優秀な人材はいる。それをいかに発掘し、彼らに任せる文化と仕組みを作るかだ。
「生産性の改善は分母の資本投入量を抑えるより、分子のアウトプットを上げるべきだ」というのもそのとおり。今は分母を抑えることで生産性(効率)をあげようとしているが、それだと効率はあがるが絶対値としてのインパクトはあがらない。社内にも、発揮できていない能力を持て余している人材が隠れているのは間違いないと思うのですが・・・
そういった人材に「席を譲る」という発想になる組織上層部の人がどれだけいるか、ですね。
社長を含む経営トップは、そういった人材を引き上げる権限を持っていてもいいはずですが、「誰がどんな潜在能力を持っているのか」を知る手段がそもそも限られていそうですからね・・・DXを進めるために様々な業界の客様側もDX人材を必要とされ、構築実現する側も当然必要とします。特にテクニカルな面においては、今までのスキルに加えて変化の激しい技術ですから急務で求められる人財となり得るでしょう。
DXはゴールではなく手段ですので、今の状況を可視化し現段階からどこに向かっていきたいかを、組織全体で理解する必要があります。何をしたいかが曖昧なままDXに向かうのだとなっても、スキルも人材も身につかない状態になります。
デジタイゼーションで、まずはアナログになっている紙などをデジタルデータに。
デジタライゼーションで、組織内、企業内のユースケースを自動化であったりデータ分析により新しい価値体験を実現。
そして、デジタライゼーションを繰り返すことでも実現できますが、企業間を超え、業界を超えたデータの繋がりや組織をも含めた成功体験の繰り返しによる変革にて、デジタルトランスフォーメーションへ。
今どの段階にいて新たな価値を創り出すイノベーションを起こしたいかは、よりダイバーシティな意見と発想が必要となります。どうしてもダイバーシティというと、ジェンダー的な数値目標の達成に目的がいきがちになってしまいますが、真の意味でのダイバーシティの価値を理解し、世代やジェンダー、国籍であったり、様々な多様性を取り込んだ組織にて、経営そのものを考えられる構図を作り上げられるかどうかが勝者となると思います。