2021/5/4

【高岡浩三】ネスレがコーヒーを10年で50%値上げできた理由

NewsPicks 編集部 記者・編集者
少子高齢化が進む日本では、あらゆる商品・サービスの市場が縮小していく。その中で、商品の値段を上げていくにはどうすればいいだろうか。
食品大手のネスレ日本は、10年間でインスタントコーヒーの価格を50%上げてきた。
実は、インスタントコーヒーの消費量は、増えるどころか縮小傾向にある。
全日本コーヒー協会の調査によると、1人当たりのインスタントコーヒーを飲む量(1週間当たりの杯数)は、2008年の4.51杯から2018年には3.92杯まで減少している。コーヒーの需要が減る中で、ネスレはどのようにして価格を50%上げたのか。
2020年まで10年にわたってネスレ日本の社長を務めた高岡浩三氏に聞いた。

ネスレ本社もお手上げだった

──高岡さんは、2020年までネスレ日本の社長であるとともに、スイスのネスレ本社の執行役員も務めていました。グローバル企業は日本の市場をどうみていましたか。