バイオ燃料を「完成」したユーグレナが明かさない3つの秘密
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廃食用油の配合率やLCAなど、かなりまっとうな質問に感じますが、それに答えないという選択をしたユーグレナ。ざっくり一言で言えるほど単純ではなく、発表するとその数字だけが独り歩きしてしまう危険を回避したい、ということでなのでしょうか。研究者としてはよくある葛藤ですが、ビジネスとしてはどうなのでしょうか。
また、ニュースを消費する側としても、再エネやカーボンニュートラル、水素と最近報道が過熱気味ですが、センセーションなタイトルや数字のみに踊らされることなく、じっくりと背景や本質を色々な角度から考えるように努めたいですね。
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ICAO(国際民間航空条約)は2021~2050年まで年平均2%の燃費効率を改善する目標を掲げています,そのために,2020年以降はCO2の排出量を増加させないCNG2020(Carbon Neutral Growth 2020)を採択しました.目標達成のために,ICAOは4つの手段を挙げています.
①新技術の導入(新型機材等)
②運航方式の改善
③バイオ燃料,代替航空燃料(SAF,Sustainable Aviation Fuel)の活用
④市場メカニズム(排出権取引制度)の活用
④の市場メカニズムは,CORSIA(Carbon Offsetting and Reduction Scheme for International Aviation)「国際航空のためのカーボンオフセット及び削減スキーム」と呼ばれ2021年に始まります.
問題は,ICAOの目標は強制力がなく,また実際に削減できているか証明ができない.IATA(国際航空運送協会)などの協力が欠かせない.さらに,2020年を目標にすると,コロナの影響で特に少ない排出量が目標になってしまう.要協議.「バイオジェット燃料を完成した」と発表したユーグレナに、川北記者とともに取材しました。
実は今回の燃料の主原料は、ミドリムシから抽出した油脂ではなく、廃食用油とのこと。ならば「ミドリムシ由来」の割合を知りたいと、取材時に出雲社長に何度も尋ねましたが、ついに明かしてもらえませんでした。記事では他にも、製造工程におけるCO2排出量や培養方法など、ユーグレナが伏せている情報やその背景について解説しています。
バイオ燃料の可能性だけでなく、開発段階での企業の情報公開の在り方についても、いろいろと考えさせられた取材でした。航空用のバイオ燃料のトッププレイヤーとしてベンチャー企業としては大きなリスクをとってチャレンジしているユーグレナですが、記事を読む限りまだまだ課題がありそうなのと、NPのスタンスをとった記事が良いですね
持続可能性が低い食用油の廃油の比率がまだ高そうなこと(公式には非公表)、ライフサイクルでのCO2量で脱炭素になっているか分からないこと、炭素を吸う前提となる光合成で培養されているか分からないこと、というサステイナブルなエネルギーであることのそもそもの大前提が不透明な状況とのこと
もちろんそうなるべく研究を進めてるんでしょうが、一方では資金調達もかけていることから、○年までに、というプレッシャーも大きい状態でしょうね
ぜひ、頑張ってほしいです