菅首相消極的、しぼむ改憲機運 コロナ影響、国民投票法は進展
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巷間云われる「改憲」とは「憲法典(という名前の法律)の条項の改変」ですよね。
ウヨウヨとして人後に落ちないわたしですがわたしは断言します。そんな改憲なんぞ不要ですわが国では。直近の典型例として上皇陛下がご在位のときに表明されたご退位を思い出してください。
「陛下がそうおっしゃるのであればそうでしょう」と95%の国民があっさり賛成しなんと共産党まで特別法に賛成したんですよ?(余談ながら「憲法習律に反する」と声を挙げなかった共産党は情けないと思いました)。天皇位というのは旧憲法典でも現行憲法典でもともに第一条に規定される「国のあり方」の一丁目一番地です。それが一夜にしてがらりと変わった。
「憲法典」には規定されていないけれども明治以来の立憲主義に基づく終身天皇制という憲法が変更されたわけです。今上陛下のご不整に備えた摂政の規定なぞなんのその。これが「わが国のあり方」を決めている「憲法」の位置づけのやり方なんです。
さてここで言う「憲法」とは「憲法典」という名前の法律ではなく「憲法典」を含む「国のあり方を決める基本ルール」のことを指します。その意味での「憲法」とは「憲法典」よりも上位にあるわけです。
国民がそうしたいと思えば「憲法典」を変える必要なんてない。その上位概念である「憲法」を国民の意思によって変えることができる。つまりわが国では「憲法制定権力」(国民)の意思による「憲法の変遷」(カール・シュミット)が起きているわけです。
考えてもみてください。「憲法典」のどこをどう読めば陸海空の自衛隊を持ち敵地攻撃能力を持ち米軍と同盟関係を結ぶことができるんですか。すでにわが国では「憲法の変遷」は起きていてわざわざ「憲法典」を書き換えなくても「憲法」は変更されているんです。
自民党も野党も無駄な政治資源を費やしている。わたしはそう思いますけどね。「憲法の変遷」論は異端視されてますがこれほど日本の憲法の変化を適確に説明するものはないと思います。
注目のコメント
私が、もしかしたら憲法改正が行われるのかも知れないと感じたことは2度あります。1度目は、90年代前半、政治改革と一緒に語られた時でした。改憲という言葉だけでなく,加憲,創憲,修憲,整憲,論憲,そして護憲と「憲」とつく言葉が続々と出てきて、護憲イコール守旧派のイメージができかけた時でした。続いては安倍政権の絶頂期でアベノミクス景気が憲法まで巻き込むかと思えた時です。しかし、どちらもなかなか前に進みませんでした。最大の理由は「この憲法が○○を邪魔している」という○○が国民に見えなかったことだと思います。「○○できないのは、この憲法のせいだ!」とみんなが思わない以上、改憲は実現しないと思います。
憲法改正をめざすことを明確なアジェンダに位置づけた安倍政権が終わり、改憲に向けたモメンタムは低下しました。憲法記念日にあわせて実施した世論調査の概要は以下の通り。多くの人にとって、憲法は空気のようなものです。いま取り組むべきことと憲法は関係はしていますが、土台となる憲法を変える変えないの議論ができる状況なのかどうか。以下の世論調査は年代別にもご覧になれます。コロナ禍に苦しむ今、憲法といまの社会をどうとらえていくか。冷静に考える1日にしたいです。
https://www.asahi.com/politics/yoron/kenpo2021/