「まん延防止」地域で1万人規模の野外ロックフェス…地面にテープ、歓声・ハイタッチは禁止

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「JAPAN JAM 2021」の会場へ向かう人々
「JAPAN JAM 2021」の会場へ向かう人々

 野外ロックフェスティバル「JAPAN JAM 2021」が2日、千葉市中央区の蘇我スポーツ公園で開幕した。東京スカパラダイスオーケストラ、きゃりーぱみゅぱみゅら19の人気アーティストが出演。千葉市は「まん延防止等重点措置」の対象地域となっており、同措置に従えば入場者は5000人が上限となるが、同フェスは適用前に入場券が発売されていたため、約1万人の来場者を迎えた。2年前、1日平均約3万7千人を迎えた会場のため、この日は全体的にゆとりがあり、密の状態になることはおおむねなかった。

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 同フェスは昨年、新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止となり、2年ぶりの開催。今回、隣接する東京都では緊急事態宣言が発令中で、開催には賛否両論があった。このため会場では、歓声や大声の禁止、ハイタッチなど周りの人と接触する行為の禁止など感染防止のためのルールが設けられた。また、事前や当日に、「家を出てからがフェス」「感染のない安全なフェスが作れることを証明したい」などと、来場者に繰り返し注意が呼びかけられていた。

 同フェスでは今回、ステージ付近を「指定エリア」とし、エリア内の地面を黄色いテープによって1メートル四方で仕切り、それぞれ1人ずつしか入らないように徹底した。野外フェスは客席を設けず、全エリアが立ち見となることが一般的で、ステージに近づくほど密集状態が発生しやすいからだ。この対策が功を奏して、指定エリア内は整然とソーシャルディスタンスが保たれた。一方で、指定エリア外はやや雑然として、距離が保てていない状況も散見された。

 また、夕方に雷が発生してライブの進行が一時中断した際、来場者が避難した場所が密になったり、私語がやまなかったりした場面があった。夜には、指定エリア外で肩を組んで盛り上がる参加者が見られるなど、モラルが問われそうな状況もあったが、観客の多くは大声やハイタッチは行わず、拍手や手拍子、ジャンプなどでライブを盛り上げていた。

 また、同フェスが分散来場を呼びかけた効果か、会場に向かう公共交通機関では目立った密は見られなかった。最寄りのJR蘇我駅から会場までの移動においても、横断歩道ごとにスタッフが常駐し、信号待ちで密が発生しないように、拡声機で注意喚起されていた。逆に、終演後は規制退場のアナウンスがかかる前に、帰路へと急ぐ観客が多くいるなど、ルールが徹底されない場面も見られた。

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