【超解説】広告を揺るがす「サードパーティCookie」を知る
- 注目ポイント
- 1.まず、数字で学ぶ
- 2.いまさら聞けないCookieの仕組み
- 3.図解:ウェブ広告料の仕組み
- 4.Cookieの歴史
- 5.Cookieの次は何?
- 5.Cookieを産んだ男
- 6.英語でもっと読む
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Quartzの英語版の特集シリーズ<Field Guide>から、今週は「サードパーティCookie」に迫った「The end of third-party cookies(https://qz.com/guide/the-end-of-third-party-cookies/)」をお届けします。
2016年にEUでGDPRが可決されると、個人情報保護の流れは加速的に進み、2019年にFirefoxが、2020年にはAppleのSafariはサードパーティCookieを全面的に停止。こうした広告ブロッカーの広がりによって、現在、米国のWebトラフィックの約40%がサードパーティCookieをブロックするユーザーからのものとされています。
そして、サードパーティCookieの終焉を決定的にしたが、今年1月、Chromeでも2022年までにサードパーティCookieを遮断するという決定でした。
しかし、こうしたなかでも様々な代替技術が検討され、GoogleやAppleなどのプラットフォーマたちは独自規格化を進め、より個人情報の独占化が進む可能性もあります。
また、特集内の記事では、Cookieの発明者、ルー・モントゥリへのインタビューも公開。開発当時の話から、サードパーティCookieが台頭したときどのような議論がNetscape内で起こっていのか、そして、FLoC、Unified ID 2.0についての彼の見立てを語っています。
https://qz.com/2000350/the-inventor-of-the-digital-cookie-has-some-regrets/
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ルー・モントゥリの髪型が気になってしかたないですが、デジタル広告のデータ活用でよく説明が必要になることがまとまっています。広告はあまり詳しくない方にも比較的わかりやすい記事ですのでおすすめです。
「興味はあるが詳しく追っているわけではない」身としては、今後の動向が一番気になります。記事ではあまり触れられていなかったので少し検索してみましたが、現時点ではまだまだ趨勢が決まったわけではないのですね。以下、簡単に調べてみたメモです。
* 大きな方向性として ① Cookie に代わる代替識別子の開発(Unified ID など)② 異なる手法の開発(FLoC など)がある。
* ① 代替識別子は、ドメインをまたいだユーザーの識別子を暗号化して共有する(当然、識別子を共有する際にはユーザーの許諾をとる)。例えば Unified ID は、メールアドレスをキーにして識別子を生成して共有する。メールアドレスを利用するのでログインを必要としないサイトなどは使いづらいが、ユーザーからすると良く分からない Cookie で追跡されるよりも、明示的にメールアドレスでトラッキングされるということが分かるし、オプトアウトなどプライバシーの設定管理もしやすくなる。とはいえ心理的には(暗号化されているとはいえ)これまで以上に個人と明確に紐付けられた識別子に行動属性が紐付けられるので、抵抗がある人も多そう?
* ② の筆頭は FLoC で、これはユーザーの嗜好を分析・グルーピングして識別子を発行し、広告会社にはグループの識別子だけを渡すというもの。グループ内の誰であるかを特定することはできない。こちらは Google が推進しているが、今のところ批判も多く Chrome 以外のブラウザで採用される見込みは薄そうな状態。指摘されている問題としては大きく a) Cookie 以外の手法(フィンガープリント等)で個人を識別された場合、FLoC と組み合わせることでこれまで以上に自身の属性が把握されてしまう可能性がある b) グループに分類するという行為自体の危険性(ex. 本人が公開したくない属性でグルーピングされる・個人でオプトアウトができない)c) 大量の行動情報を取得している Google による独占が進む など。
当然両者ともに細かな問題は色々あるので当面は色々な方法が試されるのでしょうが、大きくは ① の方向で、これまで以上にユーザーに明確な許諾をとる方向性になっていくのではないかなぁと想像しました。
※ 詳しいわけではないので間違いなどあったらごめんなさい!
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