2021/5/3

【香川真司】「イライラする弱さ」を認められれば成長できる

SportsPicks/NewsPicksSports
一気にスターダムにのし上がり、耳目を集める。日本サッカー界で香川真司はそういう存在だった。19歳でドイツ・ブンデスリーガの名門クラブ、ドルトムントに移籍すると1年目からセンセーショナルな活躍をみせ、ブンデス制覇に貢献。その2年後には世界的ビッグクラブ・マンチェスター・ユナイテッドへと移籍、ここでも優勝を経験した。
しかし、香川は言う。
「現状に満足していない」
日本人選手として最も海外で輝きを放った男は、今の自分に不満を抱える。そして、それを打破してやろう、そう意気込む。
トップオブトップを知り、そして今、苦しみを味わう男が持つ「現状を打破する」ための3つの哲学。

哲学1 心をご機嫌にする

──香川選手にとって試合中の理想の状態というのはどのようなものなのでしょうか。
香川 何も考えずにプレーしているときですね。『無心の状態』というと抽象的かもしれないですけど、考えずに、勝手に身体が動いているような状況ですね。もちろん、そういう状態を作り出していくというのは、簡単ではないのですが。
──どうやって作り出すのでしょう?
香川 事前に自分と向き合っておくこともそうですけど、観客の作る雰囲気や試合の持つ重要度などの外的要因にも関わってくるんですよ。
──試合の重要度や観客が作り出す雰囲気も関係している。
香川 そうですね。ただ、それらは基本的に僕にはコントロールできないことですけどね。
── 一流アスリートの話を聞いていると、「自分でコントロールできること」と、「コントロールできないこと」をわけた上で、努力しているように感じます。香川選手もその区別はしっかりしているのでしょうか?