[香港 29日 ロイター] - 中国通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)が国内の小規模自動車メーカーの電気自動車(EV)部門の経営権取得に向け協議していることが関係者の話で分かった。ファーウェイは米国の制裁で本業が打撃を受けており、戦略を転換しているもようだ。

直接事情を知る関係者2人によると、ファーウェイは、重慶小康工業のEV部門の過半数株式を取得する方向で重慶小康工業と協議に入っている。

ファーウェイ側の交渉代表は、同社を世界有数のスマートフォンメーカーにした立役者である消費者向け事業の責任者、リチャード・ユー氏。ユー氏は最近、EVに重点を移したという。

交渉がまとまれば、「ファーウェイ」ブランドのインテリジェントカー誕生につながる。ファーウェイが、EVについて、制御システムの提供からさらに踏み込もうとしていることを示す。

オートモーティブ・フォーサイトのマネジングディレクター、Yale Zhang氏によると、スマートEVの需要は昨年半ばから著しく拡大している。ファーウェイはスマホで成功し経験を積んでいるが、EVでブランドを確立するには数年かかるとの見方を示した。