2021/4/29

【新】ウィズコロナ時代に「山林購入」がブームになる理由

NewsPicks編集部
今、「山を買う」のが密かなブームになっていることをご存じだろうか?
コロナでリモート化が進む中、注目されたのが不動産市場の行方だ。しかし、日本では予想されたほどには「都市部から郊外・地方への移住」が増えなかった。都会人が様子見をしているうちに、テレワークを解除する企業も増え、世の流れは結局「都心回帰」に向かいつつある。
その一方で、大幅に増加したのが「(地方の)山の購入」を検討する人々だ。昨年、全国の山林を扱う不動産会社「山林バンク」(和歌山)に寄せられた問い合わせは、2019年の10倍に達した。そのほとんどは首都圏からの問い合わせだったという。
このブーム自体は、コロナ以前から始まっていた。背景にあるのは、近年のキャンプブームだ
(3216jp/iStock/Getty Images)
キャンプ場の混雑ぶりを受けて、人のいない環境での「ソロキャンプ」を好む人が増えた結果、プライベートキャンプ場のニーズが高まった。その延長線上に浮上したのが、「山林購入」というオプションだったというわけだ。
とはいえ、現在の山林購入ブームには、単なる「キャンプ需要」を超えた熱気がある。その現状をつぶさにレポートした話題の一冊が、『山を買う』(山と渓谷社)だ。
今週の「ザ・プロフェット」では、同書の著者であるジャーナリストの福﨑剛氏へのインタビューも踏まえて、人が山を買う、その深い理由にせまる。
INDEX
  • たった数十万円で山が買える時代
  • 山で起きた「イノベーション」
  • 山を買うことで「自己肯定」できる
  • 山に「生きがい」を見いだす人々