川崎重工、PCR検査1日最大12万件 ロボット活用
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ロボットによる検査は汚染(専門用語でコンタミ)の問題さえクリアできれば実用性はかなりある。
人間による検査は、液のハネが起きたりしたときはコンタミを防ぐよう処置するが、ロボットはそれをどうやって検知するかとかが課題
とはいえ、このような感染症予防には絶大な貢献をすると思うので頑張っていただきたい。「ロボット技術を従来の検査機器に追加し、1日で1台あたり2500件の検査ができるシステムが出来た。その機械を50基用意すれば、1日最大12万件の処理能力になりますよ(買ってくれませんか?)」という内容です。(元記事のタイトルは誇大気味です)
検査の基本技術はPCR法であり、従来の機械を使用することから、遺伝子増幅過程の時間短縮は伴いません。従来の機器では平均2~3時間かかるところ、80分で検査できるということは、検体のセットがロボットの働きで迅速化できるということを意味しています。
半導体の取り付けロボットなどの動きを見ていると、このような領域への応用が期待できるように思いますし、産業用ロボットは日本の技術力が高い領域ですので、検査自動化技術への展開は今後も期待できると思います。
確かに、PCR検査が入国審査などで要求される場合、待たされる時間は短くないと不便です。迅速な検査が可能になると、利便性が高まりそうです。川崎重工は、これを使った検査サービス業を始めるということですので、こちらについては、一足飛びに思い切った決断をしたものと思いました。
経営戦略的には、技術軸をベースにする多角化(①半導体製造技術→②検体セットの機械への応用)、引き続いて、顧客軸をベースにする多角化(②検査機器の販売→③検査サービスの実施)、これを同時におこなう(①→③)ということになります。リスクの高い多角化の方法ですので、あまり例がありません。人の腕は2本です、当たり前ですが。
これで一検体ずつ操作し蓋をするので、遺伝子のコンタミネーションを防ぎつつ操作を進められます。しかし検体数が増えれば増えるほど反復操作が増え、検査のボトルネックになります。
すなわち完全自動でない場合、検査結果が出るまで「操作が20分~検体数で比例して増加+反応60分」となるわけです。
自動化機械も同じで、内部では一検体づつ処理してコンタミネーションを防ぐのが基本です。
これを高速化する場合、一検体ごとに物理的に隔離して同時並行処理するのがベターなんですよね(普通に有ります)。
単純に川崎さんの機械がどうやってコンタミネーションを防止する構造なのか、同時並行処理の内部構造を見てみたいです。
ここで臨床の要望としては、本当に迅速化に繋がるのは
「どんどんあとから検体を追加していける機材」
なんですよね。
検査にかけてしまえば追加できないのであればその間、検査は止まります。まあほとんどそういう機材ですが…
うちではそういう機材を複数で並行して検査していますが実に煩雑です。
川崎さんの機材が仮に「検出が一時間、一度セットすれば検査結果が出るまで追加不可」とすれば24時間×100検体で2400検体ですね…
これじゃ病院で検体を貯めるには多過ぎて、センターでは少ないイメージ。夜間に自動で結果を出しておく用途なのかな?