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2050年のメディア

文藝春秋で長くノンフィクションの編集者を務めた下山進氏が「2050年のメディア」を展望します。

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第58回 ワクチン接種率0.6% それでも五輪を強行するのか?=下山進

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4月17日付東京新聞特報面。東京新聞は名古屋に本社のある中日新聞東京本社が発行している。この記事をデスクとして担当した大村歩は、1月13日付の特報面でも、「(五輪を)やれる根拠を探すほうが難しいのではないか」とする特集をつくっている。
4月17日付東京新聞特報面。東京新聞は名古屋に本社のある中日新聞東京本社が発行している。この記事をデスクとして担当した大村歩は、1月13日付の特報面でも、「(五輪を)やれる根拠を探すほうが難しいのではないか」とする特集をつくっている。

<Susumu Shimoyama “MEDIA IN 2050”>

 英『エコノミスト』誌のポッドキャスト「The Jab」では、週一回の放送の度に各国のワクチン接種の状況を和音で伝える。接種率が高くなればなるほど演奏する楽器の数が多くなり、音色が豊かになってくる。

 1月から始まったこの「ワクチン和音の調べ」で、もっとも早く多数の楽器を奏でたのは、イスラエル、ついで米国。4月20日の配信では、なぜ英国や米国に比べて欧州のワクチン接種が進んでいないのかが特集されていた。

 4月20日の時点でイスラエルは、60パーセントが一回目の接種をうけ、二度目の接種をうけた人が56パーセント。米国は、40パーセントが一回目の接種、52パーセントが二度目の接種を終えている。遅れているとは言ってもドイツで20パーセントが一回目の接種、6・7パーセントが二度目の接種。フランスでは、これが、19パーセントと6・7パーセントになる。

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