[ワシントン 26日 ロイター] - 米商務省が26日発表した3月の耐久財受注統計は、民間設備投資の先行指標とされるコア資本財(非国防資本財から航空機を除く)の受注が前月比0.9%増加した。政府の大規模な財政出動や公衆衛生環境の改善に伴い需要が好調となる中、年初以降の経済活動の加速が裏づけられた。

市場予想は1.5%の増加だった。前月は寒波の影響などで0.8%減少していた。前年比では10.4%と大幅に伸びた。

キャピタル・エコノミクスの米国担当シニアエコノミスト、アンドリュー・ハンター氏は、「財政刺激策により需要が促進され、企業の借入コストは依然として低いほか、製造業の新規受注も底堅く推移しており、投資は年内堅調なペースで拡大する」と予想した。

内訳では、機械や一次金属・組立金属製品、コンピューター・電子製品が軒並み増加する一方、電気機器・家電は1.5%減少した。

国内総生産(GDP)で設備投資の算出に用いられるコア資本財の出荷は1.3%増加。前月は1.1%減少していた。

FHNフィナンシャルのシニアエコノミスト、ウィル・コンパノル氏は「生産者が生産能力を増強し、需要の増加に対応しているが、受注と出荷の間にはまだギャップがある」と指摘。受注残は拡大していることから、設備投資が加速してもおかしくないと述べた。

全体の耐久財受注は0.5%増加。前月は0.9%減少していた。前月に2%落ち込んだ輸送機器は引き続き1.7%減った。

民間航空機の受注は46.9%減少。ただ、米航空機大手ボーイングのウェブサイトによると、3月の受注は196件と、前月の82件から拡大した。

自動車・同部品は5.5%増加。前月は9.1%落ち込んでいた。

29日に発表される第1・四半期の米GDP速報値は、年率換算で6.1%成長と、2003年第3・四半期以来2番目に高い伸びとなる見通し。通年では7%を超え、1984年以来の高成長を記録する見込みだ。