[メルボルン 25日 ロイター] - ダットン豪国防相は25日、台湾を巡る中国との衝突は「軽視されるべきではない」としつつ、平和の維持に向け域内の同盟相手と協力する姿勢を示した。

公共放送ABCとのインタビューで台湾を巡る衝突の見通しが強まっているかと問われ、「それ(衝突)を軽視すべきとは思わない」と回答。中国の台湾再統一に向けた野心がますます明確になっていると付け加えた。

同相は「人々は(台湾海峡を巡る)活動に現実的になる必要がある」と指摘。「活発な活動があり、台湾と中国の間に敵意があることは明白だ」と語った。

また、域内の同盟相手に対するいかなる脅威にも対応する高水準の準備がオーストラリア国防軍にはあるとしつつ、政府は平和の維持に努めると説明。「われわれが引き続き域内の良い隣人であり続け、パートナーや同盟相手と協力し、中国や台湾との間のほか、いかなる場所においても衝突を見たい者はいないということを明確にしたい」と述べた。

中国外務省の汪文斌報道官は26日の会見で、台湾問題が敏感な問題であることを豪が認識し「台湾独立派にいかなる誤ったシグナルも送るのを避ける」ことを期待すると述べた。

豪中関係は、豪政府が新型コロナウイルスの起源を巡る国際調査を求めたことをきっかけに悪化している。

*中国のコメントを追加しました。