疫病に経済低迷…今こそ『方丈記』に学ぶべき不安な時代の生き方
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注目のコメント
「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず」
学校でこれを習ったときはまったくピンとこず「何言ってんだ?」と思ったものだが、今は心に沁みる。河とは自分自身である。かわらない確固たる自分自身なんてどこにもない。では、河を構成している水とはなんだ?そういうことに気づくために人生の長い時間はあるのだ。人類が歩んできた道は、多かれ少なかれ「同じようなことが起きている」と感じる。現代社会においてこれだけ科学が発達し、人間が宇宙に半年も滞在できる世の中になっても、目にみえないウィルスとの戦いに苦戦しているのである。「歴史から学ぶ」ということも含めて、今まで培ってきた「文化」を疎かにしてはならないと感じる。
方丈記はこんな世界観を持っていたんですね。学生時代に教科書で確かに読みました(暗記もさせられました)が、多くの方と同じように時代背景も理解していないし、社会に出ていない中高生がこの世界観を理解できるものではないです。こうやって社会に出て中年になって読み返すと、心に染みますね。
私は読書は割とする方だと思いますが、仕事で一緒になる20代30代の方は本を読まない人が圧倒的に多いです。勿体ないなぁと思い、押し付けがましくない程度に読書と数冊の推薦図書を勧めます。「読書は作者が一生かけて掴んだ人生のエッセンスを、数千円と数時間で自分のものにできるコスパの良い投資」と説明すると、お得感が出て笑、読書するようになった人もいます。
この方丈記のような、知ってはいるものの理解できてはいない本に出会うと、コスパというと少し軽薄ですが、本ってお手軽に先達達の英知をいただけるツールだなぁ、と改めて思う次第です。