(ブルームバーグ): 米アップルはモバイル機器用ソフトウエアの大幅刷新を準備していることが事情に詳しい複数の関係者の話で分かった。通知設定のアップグレードや「iPad(アイパッド)」のホーム画面のデザイン変更、ロック画面のアップデート、主力製品のプライバーシー保護機能強化などが含まれるという。

開発中の変更は、「iPhone(アイフォーン)」とアイパッド用ソフトの重要な更新となる「iOS15」および「iPad OS15」に反映される計画。アップルは6月7日から開く世界開発者会議(WWDC)で一連のソフト更新を発表する。関係者は部外秘情報だとして匿名を条件に話した。

アップルの広報担当はコメントを控えた。

計画中の新機能では、さまざまな通知設定が可能になり、音を鳴らすかどうかを状況に応じて設定できる。運転中や仕事中、睡眠中などの状況を選択可能な新たなメニュー形式で、アップデートされたロック画面やコントロールセンターに表示されるという。

ユーザーの状況に応じて自動返信するオプションも導入され、現時点では運転中しか利用できない自動返信機能を改良する。

アップルは「iMessage」のアップグレードにも取り組んでおり、ソーシャル・ネットワーク・サービス(SNS)としての機能を強め、フェイスブックのワッツアップに対抗することを最終目標としている。ただ、これはまだ開発の初期段階にあり、導入はもっと後になる可能性があると関係者は話した。

今週、新型モデルを発表したアイパッドについてもソフトを更新し、2010年の投入以来最も重要なアップデートをホーム画面を対象に計画。昨年アイフォーン向けに導入した機能と同様、天気や予定などのデータを表示できるミニアプリのウィジェットを、ホーム画面のどこにでも配置できるようにする。

さらに、プライバシー保護も強化し、ユーザーにどのアプリがひそかに個人データを収集しているかを示す新たなメニューの開発に取り組んでいるという。

原題:Apple Plans Notifications, IPad Home Screen Upgrades for IOS 15(抜粋)

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