[ブラジリア 22日 ロイター] - ブラジルのボルソナロ大統領は22日、バイデン米大統領が開いた気候変動サミットで、2050年までに温室効果ガスの排出を実質ゼロにすると表明し、従来目標を10年前倒しにした。

バイデン氏は、各国に気候変動対策の強化を求めている。

ボルソナロ氏は先週、バイデン氏への書簡で、30年までに違法伐採をなくすことを約束したが、サミットではこの目標も改めて表明。これにより、ブラジルの温室効果ガス排出は30年までに約50%削減されるとの見通しを示した。

その上で、ブラジルの気候変動対策への国際的な支援を呼び掛け、外国の関与を拒んできた従来の姿勢を転換した。

ブラジルのアマゾン熱帯雨林における森林破壊はボルソナロ政権下で急速に悪化し、昨年の消失面積は米ニューヨーク市の14倍と、12年ぶりの高水準になった。

ボルソナロ氏は22日、環境規制の執行に充てる予算を倍増する方針も表明した。これまでは関連省庁の予算や人員を削減してきた。