[ブリュッセル 22日 ロイター] - 欧州委員会報道官は22日、英アストラゼネカに対する法的措置を講じるかまだ決定されていないと表明した。

この問題を巡っては、アストラゼネカが欧州連合(EU)への新型コロナウイルスワクチンの供給を減らしたとして、欧州委が法的措置を講じる準備を進めていると複数の関係筋が明らかにしたほか、アイルランド保健相もこの日、議会で「欧州委は今週、法的措置を開始した」と述べていた。

アストラゼネカは、EUへのワクチン供給を繰り返し削減しており、欧州のワクチン接種が遅れる原因となった。

EUが法的措置の準備を進めていることについては、米政治サイトのポリティコが最初に報じた。製薬会社との交渉に関与しているEU当局者も、同社の提訴を準備していることを確認した。

この問題は21日のEU外交官の会合で取り上げられ、ポリティコによると、会合に参加したEU加盟国の過半数が提訴を支持した。

欧州委の報道官は先に、「重要なのは、同社の初めの約束に従った十分な量の供給を確保することだ。これを実現するため、加盟国と協力して、あらゆる選択肢を検討する」と述べていた。

アストラゼネカのコメントは取れていない。