エアライン, ボーイング, 機体, 空港, 解説・コラム — 2021年4月22日 17:20 JST

JAL、50機目の787成田到着 就航から9年

By
  • 共有する:
  • Print This Post

 日本航空(JAL/JL、9201)で50機目のボーイング787型機となる機体(787-9、登録記号JA881J)が4月22日、成田空港に到着した。現地時間22日には51機目(787-9、JA882J)を受領予定で、24日に羽田空港へ到着する見通し。JALは9年前の2012年4月22日に787を就航させており、節目となる日の到着となった。

成田空港に到着したJALで50機目の787になったJA881Jと横断幕を手に出迎えた社員=21年4月22日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

50号機と同じE71仕様のビジネスクラス=15年6月19日 PHOTO: Tatsuyuki TAYAMA/Aviation Wire

 50号機は国際線機材で、座席数は3クラス195席(ビジネス44席、プレミアムエコノミー35席、エコノミー116席)。長距離線を中心に投入しているE71仕様で、ビジネスクラスのシートはスタッガード配列の「JAL SKY SUITE」となる。

 現地時間21日午前11時55分に、50号機はフェリーフライト(回航便)のJL8102便として、ボーイングのエバレット工場に隣接するシアトル近郊のペインフィールド空港を出発し、午後0時20分に離陸。成田には22日午後1時35分にA滑走路(RWY34L)へ着陸し、横断幕を手にした社員に出迎えられて同42分に805番スポット(駐機場)へ到着した。

 フェリーフライトを担当したJAL運航基準技術部試験飛行室室長の植田竜(りょう)機長は、初号機導入時から787に携わってきた。植田機長は「信頼性が上がっており、パイロットとしてより信頼できる機体になっている」とコメントした。

成田空港に着陸するJALで50機目の787 JA881J=21年4月22日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

50機目の787となったJA881Jを成田空港までフェリーした(右から)植田竜機長、片岡裕善機長、西迫友彦機長=21年4月22日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 JALは2004年12月22日に、787の導入を決定。当初の予定では2008年度の投入を計画していたが、ボーイングの開発遅延により約4年遅れた。初号機(787-8、JA825J)は2012年3月27日に成田へ到着し、2号機(787-8、JA822J)も同じ日に羽田へ到着した。初便は同年4月22日の成田発ボストン行きJL008便で2号機のJA822Jが投入され、乗客181人(ビジネス41人、エコノミー140人)と乗員13人(パイロット4人、客室乗務員9人)を乗せ、成田を午前11時46分に出発した。

 ボーイングの受注リストで発注者名が公表されている787のうち、JALの機体は標準型の787-8が29機と長胴型の787-9が20機の計49機で、すべて受領済み。全機が国際線機材の787-9は、2015年7月1日に就航した。787-8のうち4機が国内線仕様機で、初号機(JA846J)は2019年10月27日に就航した。

 JALが100%出資する中長距離国際線LCCのZIPAIR(ジップエア、TZP/ZG)は、現在2機の787-8を運航しているが、いずれもJALからのリース機で、受領済みの29機に含まれる。JALの2号機がZIPの初号機となり、JALの初号機がZIPの2号機になった。年に2機程度ずつ増機していく計画で、5年間で10機体制となる見込み。今後は新造機の導入も予定している。

 日本で787を初導入した全日本空輸(ANA/NH)は、2016年8月18日に50機目となる787-9(JA882A)が羽田に到着した。ボーイングの受注リストによると、3月末時点で95機を確定発注済みで、内訳は787-8が36機、787-9が45機、超長胴型の787-10が14機。受領済みは74機で、787-8が完納、787-9が36機、787-10が2機となっている。

*写真は12枚。
*51号機の羽田到着はこちら

成田空港に着陸するJALで50機目の787 JA881J=21年4月22日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

成田空港の駐機場へ向かうJALで50機目の787 JA881J=21年4月22日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

JALで50機目の787 JA881Jを横断幕を手に出迎える社員=21年4月22日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

成田空港で横断幕を手にした社員の出迎えを受けるJALで50機目の787 JA881J=21年4月22日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

成田空港で横断幕を手にした社員の出迎えを受けるJALで50機目の787 JA881J=21年4月22日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

成田空港に到着したJALで50機目の787 JA881J=21年4月22日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

成田空港に到着したJALで50機目の787 JA881J=21年4月22日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

成田空港に到着したJALで50機目の787 JA881J=21年4月22日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

関連リンク
日本航空
Boeing
ボーイング・ジャパン

51号機は羽田到着
JALの787、51機目は羽田到着 長距離国際線仕様(21年4月24日)

JAL 787-9
JAL、787-9新仕様機就航 足もと立体交差の新ビジネスクラス(17年7月31日)
JALの787-9、ジャカルタへ初便出発(15年7月1日)
JAL、787-9初号機が成田到着 7月からジャカルタ就航(15年6月11日)

JAL 787-8国内線仕様
JAL、787国内線仕様機が就航 羽田-伊丹線、12月から福岡も(19年10月27日)
JAL、787初の国内線仕様公開 27日から羽田-伊丹線(19年10月16日)
JAL初の787国内線仕様機、羽田に到着 27日就航(19年10月9日)
JAL、国内線に787-8初導入 19年から羽田-伊丹、4機追加発注(17年9月21日)

JAL 787-8国際線仕様
プレエコなくした新2クラス機 写真特集・シアトルへ飛ぶJAL E12仕様787-8(19年4月2日)
「この飛行機で再生していく」特集・JALの787-8、完納までの4年3カ月(16年8月3日)
JALスカイスイート787、フランクフルトへ初便出発(14年12月1日)
JAL、787新仕様機の機内公開 ビジネスとエコノミー刷新、プレエコ新設(14年11月29日)
日航、ボストン線就航 植木社長「私が操縦したかった」(12年4月22日)
JAL、787の機内公開 社員も興味津々(12年3月28日)
JALの787初号機、成田に到着 2号機は羽田へ(12年3月27日)

ANAの50機目
ANA、50機目の787羽田到着 記念ロゴ入り国際線仕様機(16年8月18日)