The Sheeple 羊たちの叛逆(スカイ・オーシャン/屬 健太郎)
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僕たちは資本主義の中で生きていてこの仕組みにどっぷり浸かり切っているものの、今の社会の閉塞感の大部分が資本主義に起因していることから兎角資本主義を敵視し、批判する。
構造主義的観点から資本主義が今の社会を規定している圧倒的に大きな要因であるのは事実であることからこの前提に原因を求めますが、仮に資本主義が終われば、万事うまくいくような幻想を持ちがちです。しかし、おそらく資本主義を生み出し、そして使い方を誤りこんなに息苦しい社会を作ってしまったぼくたち愚かな人間が考える次の社会の前提がユートピアであるはずはないと思っています。
その中で、この本は仕組みや社会制度に対する批判や評論、あるべき社会システムを論じることに留まらず、次の社会を作っていく人に光を当て、生命体として本来持つエネルギーと、人間が持つ感情を織り交ぜて内側から湧き上がるストーリーを物語としてまとめているところがすごく面白かったです。
注目のコメント
資本主義は、この後、どのようになっていくのか。普段は、会社経営をしながら、その問いに向かっている作者が、小説を通してした思考実験。はじめは、読みにくかったけど、膨大な修正で面白いものになった!
資本主義を乗り越える方法。いまを生きる人が知りたいことを、物語というかたちで伝えようという壮大かつ挑戦的な試み。商社マンを経て経営者である作者はその光を掴んでいて、頭の中で思い描けているのだと思う。論文のようだったところから、人が動き始めて楽しみになってきています!