(ブルームバーグ): バイデン米大統領は21日、米国が保有する新型コロナウイルスワクチンを他国に分けることを望んでいるが、提供できるのは米国内向けに十分な供給量を確保してからだと述べた。

バイデン大統領はホワイトハウスで、「われわれが使用していないワクチンの一部をどうするか検討中だ。安全だと確認する必要がある」と語った。

米政府はこれまでにカナダとメキシコに英アストラゼネカのコロナワクチン420万回分を「貸した」としている。同社製ワクチンの使用は、まだ米国で許可されていない。

バイデン大統領は21日にカナダのトルドー首相と会談したと述べた上で、同国にワクチンを追加提供する考えを示唆したが、遅れが生じることもあり得るとした。

バイデン氏は、カナダ以外に「中米を含む他の国も支援できると確信している。進行中だ。現時点では外国への提供で自信を持てるほど十分な量を保有していないが、できるようになると考えている」述べた。

米国が自国向けに十分なワクチン量を確保する前に、未使用のアストラゼネカ製ワクチンの外国への追加提供を大統領が検討するのかどうかは不明。大統領発言に関する質問に対し、ホワイトハウスから現時点で返答はない。

大統領は就任100日以内に2億回のワクチン接種という目標を掲げており、この公約を21日に果たせるだろうと述べた。

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原題:Biden Says He’ll Send Vaccines Overseas Once Supply Sufficient(抜粋)

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