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仲介手数料払わんよ#1

仲介手数料不要論

こんにちは。
㈱REGATEの金城です。

本日のコラムテーマは
私は仲介手数料払わんよ#1
です。


snsの発達とともに年がら年中沸き起こる
「仲介手数料不要論」
「不動産屋さんはぼったくりすぎ」
という趣旨の仲介手数料に対する論争。。。


不動産屋の仕事の内容もわからずに安易なマッチング技術だけを主張するテック企業。
また、ネットの記事を鵜呑みにして
「そうだそうだ〜手数料なんて払わなくていいんだ〜」
という客たち(もはや客じゃない)

それに対してたくさんの不動産屋さんが
「仲介手数料払わないなら〜」
「なぜ手数料が必要なのか〜」
みたいな正論を繰り広げてバッチバチにバトルしていますね。


ちなみに今回の内容は私なりの仲介手数料に対する考えではありません。
(ちがうんかい!)

あ、やっぱり最後の方に少しだけ仲介手数料に触れますねww
完全に業者としてのポジション目線ですが。

いろんなお客さんとやりとりしてきましたが
今でも記憶に残るとある買い手さんとの仲介手数料のやりとりを
その当時の私の記憶と感情をありのままに綴ろうと思います。


不動産屋さんはこんな人ともやりとりしているんだよ。
仲介手数料をいただくのは簡単なことじゃないんだよ。
というのが誰かに伝わればこれ幸いです。

勉強になるようなことは一つもないと思いますwww
勉強にならないくせに長文なので2編に分けてお伝えします。。。
暇つぶしに読んでみてください。


◆問い合わせ


木陰にいても汗ばむような湿気の強い日。。。


車の中でエアコンをガンガンに効かせていても外に出た瞬間に汗が吹き出るような真夏のお昼時のお話。。。

問い合わせの電話が鳴った。

「あの〜増田と言いますが、〇〇の土地を購入したいんですが詳しくお聞かせ願いたいんですが」

先日ポータルサイトに掲載したばかりの物件だ。
場所があまり良くないのですぐは売れそうにない物件だが・・・


でも腰の低いいい感じの方だし、しかも購入したいっていい感じじゃん?
テンションが上がる。

「はい!どのような内容でしょうか?」


「え。と。購入者は父親になるので、お手数ですが一度お越しいただくことはできますか?」

え?普通来店するか、現地で資料をみながら説明を聞きたい。。。ていうけどな・・・まあ、その辺はお客様に合わせますが。。。

「はいわかりました。スケジュールを調整しますので、ご希望の日程と場所をご指定いただけますか?」

電話口の後ろでモゴモゴ喋っている。おそらく父親かな?

「〇〇市〇〇番地 2F に今から来れますか?」

「え?今日ですか?しかも今から?・・・すみません。別の方のアポがあって今からは難しいです」

(後ろでモゴモゴ)


「じゃあ何時なら来れますか?」

おい!やけに強引だなwww

「今日は19時くらいからなら時間が取れますがいかがですか?」

(モゴモゴ)

「その時間だと少し遅いんで。。。明日の13時はどうですか?」

遅いって、そっちが今日の時間は何時?って聞くから、、、なんかやりにくそうw

「すみません。明日は10時から終日別件があります。明日朝の8時ならお伺いできますが」

(もごもご)

「その時間は早すぎですね。。」

(もごもご)
「じゃあ明後日11時ならどうですか?」

なんかすでにこの人とやり取りするの嫌になってきたなw
でもすぐに買い手がつくような物件じゃないし・・・

「明後日11時は大丈夫です!ではお伺いさせていただきますね!」

「はいお願いします」


という感じのやり取り。
正直なところあまりいい印象ではない。

なんかこっちの都合は全て無視したような態度。
あと、気の弱い息子を窓口にして自分は電話の後ろで命令しているだけ。。。

なんか気が進まないな〜。。。



◆面談前に必要情報を・・・

公図、謄本、上下水道図面、都市計画図、ハザードマップ、道路台帳。。。一通りの物件資料を用意して、念の為聞いた名前で検索。
(不動産屋さんはお客様に会う前に事前に検索するようにしています。
事前に相手の人柄などがわかれば商談がスムーズに行くんです。)


カチカチ・・・
「〇〇市〇〇番地 増田」
検索!


「〇〇弁護士事務所 代表 増田××」

はは〜ん。
弁護士か。


不動産をやっているとお医者さんや弁護士さんなんかと良く絡みます。
いい意味でも悪い意味でも
「先生」
と呼ばれる人たちは一癖も二癖もある。

にしても弁護士か〜。あの人たちは知識武装と口が達者だから変な人だとやりにくさMAXなんだよな〜・・・
電話の段階で変な人っぽさは上位だしな。。

少し警戒しながら話を進めよう。
HPとかも持っていない感じだけど個人事務所とかだろうな。
・・・そういえば事務所があるエリアはや○ざさんがよく出没するエリア。
ま。危ない人たちだったら逃げればいいかw


◆面談当日



約束の当日。
念の為息子さんにTEL

「本日の11時で変更はありませんか?」

(もごもご)
「大丈夫です。よろしくお願いいたします」

相変わらず息子さんは丁寧で憎めないな〜wあと相変わらず息子を後ろで操作しているな〜w


15分前に呼ばれた住所に到着。
5分前になるまで少し周りを散策。。。

雑居ビルには増田弁護士事務所の袖看板。

ビルの入り口は薄暗く、錆びついたポストが6戸分並んでいる。
他のテナントは職種もよくわからない感じの屋号が並んでいる。
反社っぽい感じのも()


なんかアウトレイジの大友組のビルみたいな雰囲気だな・・・


5分前になったので指定の事務所を訪問。
古い雑居ビルにはインターホンはなく、弁護士事務所のステッカーだけが貼られたアルミのドアをノック。。。


コンコン。

ガチャ。
「はい。あ、いらっしゃいませ。奥へどうぞ」

生気のない40くらいの息子さんが迎え入れてくれました。

奥の応接?ソファに通されて腰掛ける。

パーティションの奥では大きなダミ声の電話。
ガハガハと笑いながら喋っている。
多分父親だな。

息子は補助者みたいな感じかな?

お茶を出されてしばし待つ。。。


・・・・ソファにかけて10分。
親父さんのガハハ電話は終わる気配を見せない。。。

少ししてから息子さんが気まずそうにやってきて
「すみません・・・もう少しお待ちください」

「いえ、大丈夫です(にこにこ)。
もしあれなら先に説明しておきましょうか?」

「いや、、、私が聞いてもまた一から説明になるはずなので・・・」

「じゃ、待ちますね。私の時間は大丈夫ですので」

はい。ここから皆さんの予想を大きく裏切ります。
ガハハ電話はこの後1時間続き、私と息子の気まずい空気はより一層気まずくなる。。。


◆やっと商談開始



・・・「はいよ〜じゃあまた!がっはっは!」


ようやく電話が終わった様子。
「お父さん。お客さん来ています・・・」

「ん?なんで?誰がきたの?」
おい、まじかよ。日時と時間指定したのそっちだし、今朝確認もしたよな

「不動産屋さんだよ。ほら〇〇の土地の・・・朝も言いましたよ」

「おお、呼んだんだっけ?う〜ん。面倒臭いな」

おい正直もんかお前!聞こえてるぞ!



「仕方ないか・・・ふぅ〜」


慇懃無礼。
傍若無人。

この四文字熟語はこの人のためにある。

そんな感じの態度でようやく目の前に現れた親父。

営業スマイルでどうにか挨拶したものの目が笑っていなかっただろうし、広角をあげている頬が引き攣る・・・

「んで?なんの話?」

いや、お前!ぶっ○△××&()&)!!呼びつけといたのそっちだろ!


・・・取り乱しました。
※注訳:喉の奥が痒くなれと言っています

「お父さん。不動産の件を聞くんですよ・・・」
めちゃくちゃ弱気に消え入る声でたしなめる息子。

「あ〜そうだったな。じゃいいよ話して」

ふぅ〜こいつ、完全に不動産屋ってだけで下に見ているな・・・

怒りを抑えながら頬を引き攣らせ一通りの資料を見せて説明をしたが、
何かを説明するたびに話を遮っていちゃもんをつけてくる親父。
説明しようとすればするほどひん曲がった持論を展開して一向に話が進まない。

多分、物件の詳細は10分の1も伝わっていないだろう・・・
なんだかやりとりしているのも嫌になってきた。。。


早く終わらして仕事に戻ろ・・・

「いかがですか?説明は以上なのでご検討ください」

普通はここからクロージングに持っていくけど、こいつと話をするのはもういいや。帰りたい。

万が一これ以上話が進んでこの人に重説ともなると。。。勘弁ですww

資料をまとめて帰ろうとした矢先・・・
「この土地買おうと思うんだけど。値段下げてよ」

は?まさかの購入?しかもいきなり値下げ交渉?

「いや〜出したばかりですし、売主さんもすぐには下げたくないとおっしゃっていましたし・・・」

「ん?あんな土地誰が買うの?この価格では売れんよ!ガハハ!」


カチン・・・


「あ。じゃあ用はないですよね?値下げは無理なので帰りますね」

「いやいや!おい!買うっていってるだろ?何が用はないだ。人の話はちゃんと聞いたほうがいいよ?うん?わかる?」

いや。わかる?じゃねえし。

「はい。では買い付け証明書にご記入いただけますか?」

「いやいや。何も話を聞かずにこんなとこにサインできないでしょ?わかるよね?」

・・・何も聞かなかったのはお前だろ

そこで息子
「お父さん。金城さんはちゃんと説明してくれていたよ・・・。ちゃんと資料をみたほうがいいと思いますよ・・・」

なんだよそのフォローwww逆におもしろくなってきたかも

・・・でも全く面白くならないのが現実なんです。



◆仲介手数料ってなんだ?



そこで物件の購入資料に目を通した親父。

「いや、よくわからん。なんだこれ?仲介手数料?」

「はい。“先ほども”説明した通り物件の成約の際にお支払いいただく手数料です」

「いや。これは払えんよ。これ無くしてよ」

は?・・・帰ろ。相手にしてられんな

「え・・と。では増田さんとの取引はできませんね。失礼します」

「おい!お前さっきからなんだその態度は!買うって言ってるだろ?私は客だぞ!」

深呼吸・・・深呼吸・・・

「いえ、今の段階であなたは弊社のお客様ではありません。仲介手数料をご存知なかったらあれですが、弁護士の先生をされているので手数料やその辺りの費用が必要になるのは常識的な範疇だと思っていました。人が動いてサービスを提供していればそれ相応の費用が発生して然るべきでは?」

「だからさ、仲介手数料くらい知っているよ。私が言いたいのは〜」


中途半端ですが後編に続きます。

後編:私は仲介手数料払わんよ#パート2

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沖縄の不動産という独特な世界に迷い込んでいます!明るい外の世界の事は忘れました!これからも深海をはいずります!