(ブルームバーグ): ゴールドマン・サックス・グループには、経営に関わる最高幹部や上級職、マネジャーが米国に合計1548人いるが、このうち黒人男性は24人、黒人女性は25人だった。

これはゴールドマンが20日、サステナビリティー(持続可能性)報告の中で初めて公表したデータの一部だ。

デービッド・ソロモン最高経営責任者(CEO)は報告の冒頭で、「道のりはまだ長いが、個人的な優先課題としてこの問題への取り組みを続けていく」と表明した。

この報告は、ゴールドマンの米国従業員の内訳をこれまでで最も明瞭に示している。幹部クラスに続く中間管理職らのグループは3411人だが、黒人男性は57人、黒人女性は48人。米国従業員全体で黒人の占める比率は6.8%と、昨年の報告で明らかにされた6.6%からはやや改善した。だが米国勢調査によると、米国の全人口に占める黒人の比率は約13.4%だ。

それでも、米国在勤黒人幹部の割合はゴールドマンの方がモルガン・スタンレーよりも高い。モルガン・スタンレーは1705人の幹部のうち黒人は37人だ。バンク・オブ・アメリカ(BofA)は4191人の幹部のうち黒人は201人。シティは2019年時点で、108人の幹部に黒人男性が4人だけで、黒人女性はいなかった。ウォール街で最も著名な黒人バンカーの1人だったレイ・マグワイヤ氏は昨年、ニューヨーク市長選に立候補するためシティグループを退社した。

ゴールドマンはアジア系の幹部比率についても明らかにした。米国在勤の幹部クラスでアジア系男性は160人、アジア系女性は74人。人種を問わず女性幹部の割合は24.7%で、4人に1人弱だった。

原題:Goldman Reveals Black Workforce Numbers for the First Time (1)(抜粋)

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