ワクチン接種「世界に遅れまくり」のせいで、日本がいよいよ「貧乏な国」になっていく…!

日本のワクチン接種が大幅に遅れていることから、日本経済への打撃が市場で懸念され始めている。コロナ終息後は、社会のデジタル化や脱炭素シフトなど、大規模な産業構造転換が起こる可能性が高く、景気回復が遅くなることの影響は大きい。

ワクチンの劇的な効果

新型コロナウイルスの感染は収まる気配が見えないが、グローバル市場はすでにコロナ後に向けて動き始めている。経済界がポストコロナに向けて積極的になっているのは、ワクチンの大規模な接種によって、感染終息の見通しが立ってきたからである。以前から分かっていたことではあったが、ワクチンの大規模接種が極めて大きな効果を発揮することは、イスラエルのケースを見れば明らかである。

〔PHOTO〕Gettyimages
 

大規模なワクチン接種で先行しているイスラエルでは、すでに6割近くの国民が2回目の接種を終えた状況にある。イスラエルの新規感染者数は2月以降、急減しており、ピーク時と比較すると50分の1以下にまで押さえ込むことに成功した。先進国の中ではもっともワクチン接種が進んでいる英国でもほぼ同様の効果が得られつつある。

耐性の問題など懸念材料はあるものの、少なくともビジネス界ではワクチン接種は経済活動を回復させる切り札という認識で一致している。日本を除く主要先進国では、急ピッチでワクチン接種が進む予定であり、イスラエルや英国と同様の効果が得られた場合、経済は劇的に回復する可能性が高い。だが、ここで致命的な遅れとなりそうなのが、ワクチン接種が遅れている日本である。

日本は国産ワクチンを開発することができず、全量を欧米に頼っているため、大規模なワクチン接種の目処が立たない状況が続いてきた。

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