[東京 20日 ロイター] - 加藤勝信官房長官は20日午後の会見で、2016年から17年にかけて宇宙航空研究開発機構(JAXA)がサイバー攻撃を受けた事件で、警視庁が中国籍の男性を書類送検したと公表した。「Tick」と呼ばれる中国人民解放軍の指示を受けたハッカー集団が関与した可能性が高く、背後には中国人民解放軍のサイバー攻撃専門組織「61419部隊」の関与もあるとみられるという。

その男性は住所と氏名を偽り、日本国内のレンタルサーバーを使用する契約を締結。そのサーバーを悪用してJAXAにサイバー攻撃をかけたと警視庁はみている。

警視庁などの捜査当局は200に上る企業や研究機関などがサイバー攻撃の対象になったことを把握しており、加藤官房長官はこれまでのところJAXAを含めて情報漏洩の事実はないとしつつ、「捜査を継続していく」と語った。

(田巻一彦)