JAXAなどへのサイバー攻撃関与か 中国共産党員の男を書類送検
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中国のサイバー軍は藍軍と呼ばれていますが、その全貌はほとんどわかっていません。
人民解放軍内の総参謀部第三部技術偵察部に属していると言われ、その主力として以前アメリカで摘発されて話題になった61398部隊や同じく61418部隊、今回の攻撃を行ったとされる対日用61419部隊、総参謀部直轄とされる61195部隊などの名称が知られていますが、その規模も1万から40万まで諸説あります(要は全然分からないということ)。
日本でも以前から複数の企業などが攻撃を受けた形跡があるのですが、如何せん取り締まれる法律も手段もなく、対策は後手後手に回っています。
米中間の緊張の高まりを考えると、今後日本でもサイバー攻撃について安全保障の面からも国家的な対策を打っていかないと、大きな脅威となる可能性があります。TickとかBronze Butlerと呼ばれた組織ですが、活動自体は2017年頃には、知られていたことですね。
BRONZE BUTLER Targets Japanese Enterprises
https://www.secureworks.com/research/bronze-butler-targets-japanese-businesses
日本語紙だと、朝日新聞が繰り返し報じていました。
【独自】三菱電機、複数の中国系ハッカー集団から攻撃か
https://www.asahi.com/articles/ASN1P6TGLN1PUTIL02V.html
三菱電機にまたサイバー攻撃、取引先の口座8千超流出
https://www.asahi.com/articles/ASNCN4V2TNCNULFA00L.html
こういうのは、日々の地道なデータ収集を積み重ねているのと、いざという時の予行練習ですから、台湾などで事を構える時に、日本の電力とか衛星とか金融システム等々を一斉に混乱させられるようにしておくために訓練しているのでしょう。
対中国の警告の意味でNHKで報道したのでしょうが、「日本でシステムエンジニアとして働いていた中国共産党員の30代男性を書類送検した」というだけで、容疑は「偽名での契約」だけで、人民解放軍が指示していたという証拠まで見つかるかというと、むずかしいでしょう。人民解放軍のサイバー部隊は、上海のビルの一角にあるとの映像を見たことがあますが、さらに多角化している可能性があります。
サイバー攻撃には、大小ありますが、もはや日常で、日本ではNICT-情報通信研究機構が「可視化」して監視しています。三菱重工のサイバー攻撃事件の際、インシデント分析センターNICTERを取材しました。
(※15秒過ぎから可視化CGあり https://youtu.be/QfjmPOMm2PM )
中国に限らず、各国からサーバー攻撃があり、ある国はサーバーが「踏み台(経由地)」として使われているだけ、の所もあります。
中国人民解放軍は、ミステリアスな存在のようにもみえますが、笹川平和財団の仲介で日本の自衛官と佐官級交流を行い、自衛隊基地の視察にも来ています。いわゆる制服組同士の交流で、来日パーティを数回取材したことがありますが、オモテの交流は、とてもオープンに行われていました。
自衛隊にもサイバー防衛隊があり、初代隊長だった方は、現在は民間のセキュリティ会社で活躍されています。今回は、航空宇宙分野の情報収集とみられますが、改めて日本のネット空間での「守り」は重要で、人材育成と事例の検証が大事になると思います。