[コペンハーゲン 19日 ロイター] - デンマークのダンスケ銀行のクリス・フォーゲルザンク最高経営責任者(CEO)が19日、辞任した。

オランダの銀行大手ABNアムロの資金洗浄(マネーロンダリング)規制違反を巡るオランダ当局の捜査で容疑者に挙げられたことが理由。ダンスケ銀行が声明で明らかにした。

フォーゲルザンクCEOは声明で「オランダ当局の決定に非常に驚いている」とした上で、容疑者とされても起訴されるわけではないとの見方を示した。

ただ「ダンスケ銀行を取り巻く特殊な状況とダンスケ銀行が厳しい監視の下にあることを踏まえると、私個人を巡る憶測で、ダンスケ銀行の発展継続を阻害したくない」と述べた。

フォーゲルザンク氏は、史上最大級の資金洗浄疑惑に見舞われたダンスケ銀行を立て直すため、2019年6月にCEOに就任した。同行のエストニア支店では2007─15年に総額2000億ユーロ(2390億ドル)の不審な取引が行われていた。

ダンスケ銀行のKarsten Dybvad会長は、フォーゲルザンク氏について、ダンスケ銀行の改革ですでに成果を出しており、辞任は非常に遺憾だと表明。

後任のCEOには、ダンスケ銀行の最高リスク管理責任者(CRO)を4年間務めてきたCarsten Egeriis氏が直ちに就任する。

ABNアムロでフォーゲルザンク氏の元上司だったダンスケ銀行のGerrit Zalm取締役も辞任する。