2021/6/17

【中川政七】「ブランド」をつくる方法を考えた

中川政七商店 代表取締役会長 十三代
日本の工芸をベースにした生活雑貨や衣類の製造・販売を手掛ける中川政七商店。その商品は、なつかしさとモダンさのバランスが絶妙だ。

工芸業界初のSPAモデルを構築し、「遊 中川」「中川政七商店」などの自社ブランドを確立したのが、十三代 中川政七氏。

1716年、奈良の地で創業して約300年。老舗の革命児は2018年に44歳で社長を創業家以外で初となる千石あや氏に託し、自身は会長職に就いた。

「日本の工芸を元気にする!」というビジョンに向けて、経営コンサルティング事業に取り組んでいる。業界の課題と解決策とは。(全7回)
中川政七商店 会長、十三代 中川政七
1974年奈良県生まれ。2000年、京都大学法学部卒業後、富士通に入社。2002年に中川政七商店に入社し、2008年社長に就任。製造から小売りまで、工芸業界初のSPAモデルを構築。「遊 中川」「中川政七商店」など、工芸をベースにした雑貨の自社ブランドを確立する。2009年「日本の工芸を元気にする!」というビジョンのもと、業界特化型の経営コンサルティング事業を開始。日本各地の企業・ブランドの経営再建に尽力。2016年11月、創業300周年を機に十三代 中川政七を襲名。2017年、全国の工芸産地の存続を目的に「産地の一番星」が集う日本工芸産地協会を発足。2015年に「ポーター賞」、2016年「日本イノベーター大賞」優秀賞を受賞。2018年、社長を交代して会長に就任した。
INDEX
  • 一枚上手!父の「魚釣り」戦略
  • ブランドとして認知されるには?
  • ただのメーカーから小売りに進出
  • 「売れ筋2色」だけでは不十分
  • 新ブランドを表参道ヒルズに出店
  • 奈良の会社だと伝わっていない
  • 最後の切り札「中川政七商店」

一枚上手!父の「魚釣り」戦略