[ワシントン 14日 ロイター] - 米議会上院は14日、米証券取引委員会(SEC)委員長に元米商品先物取引委員会(CFTC)委員長のゲーリー・ゲンスラー氏を充てる人事を53対45の賛成多数で承認した。数日以内に就任する予定。今後、米金融業界の規制強化が見込まれる。

ゲンスラー氏はゴールドマン・サックスの出身で、現在はマサチューセッツ工科大学(MIT)スローン経営大学院の教授。オバマ政権下でCFTC委員長を務め、最近ではバイデン大統領の金融業界の監督体制改革を主導している。

トランプ前政権下で米金融業界は規制緩和が進んだが、バイデン氏は緩和路線を改めようとしている。バイデン氏がSEC委員長代行に指名したアリソン・リー氏は、SEC執行チームの強化や新たな企業情報開示義務の追求など、トランプ氏の金融業界寄りの規制を次々に見直ししている。

ゲンスラー氏もウォール街に厳しい姿勢で臨むことで知られており、SEC委員長として金融業界の規制・監督強化を進めるとみられる。