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ケリー氏は、オバマ政権時に国務長官として訪中し、中国側が提起した米中新型大国関係を初めて受け入れた人物ですから、中国側と協力の話をするにはうってつけの人物であると言えます。中国側はケリー氏を受け入れやすいでしょうから、ケリー氏を使って米バイデン政権内の切り崩しを図ろうとすると考えられます。以前、CIAが分析したところによると、中国は、ある国と交渉する際にその国の中に敵と味方を作ります。しかし、味方に位置付けた人間から本当の成果を得ようとする訳ではありません。味方の人間は訪中時に歓待し、外交儀礼状の必要以上の高位の政治指導者に合わせたりします。そこで小さな「土産」を与えます。訪中した人間は、その土産を持って「成果を上げた」と勇んで帰国します。
一方で敵に位置付けた人間はぞんざいに扱い、政治指導者も滞在日程のギリギリまで面会の約束をしません。訪中した人物は、他の訪中者が成果を上げて帰ったのと比較して焦ります。時には何の土産も持たさずに帰国させます。その敵の焦りが十分に高まったところで面会しますが、それでも議題に踏み込まずに焦らし、焦って功を上げようとする敵が必要以上の譲歩を見せるのを待つのです。
この方式によれば、ケリー氏は、中国に「味方」の役目を負わされることになります。
気候変動問題は、習近平体制がバイデン政権と認識を共有できる分野。中国での人脈を築いてきたケリー特使の中国訪問という絶好のチャンスを中国が逃すはずがない。物別れになることを回避することを中国は最優先にしている。