2021/5/7

【澤 円】プレゼンは、プレゼントである

株式会社圓窓 代表取締役
マイクロソフト時代に、ビル・ゲイツの名を冠したMVP賞を受賞するなど圧倒的な成果を上げ、「プレゼンの神」と慕われる澤円氏。

2020年10月に独立した後も、多業種からオファーが絶えない「個人力」を発揮している。

自身のことを「ポンコツ」と自虐するが、実はそこに強みの源があるという。澤氏のキャリアの拓き方に迫る。(全7回)
澤 円(さわ・まどか)/圓窓 代表
1969年、千葉県生まれ。立教大学経済学部卒業後、生命保険会社のIT子会社を経て、1997年にマイクロソフト(現・日本マイクロソフト)に入社。情報コンサルタント、プリセールスSE、競合対策専門営業チームマネージャー、クラウドプラットフォーム営業本部長などを歴任し、2011年にマイクロソフトテクノロジーセンター・センター長に就任。業務執行役員を経て、2020年に退社。2006年には、世界中のマイクロソフト社員のなかで卓越した社員にのみビル・ゲイツ氏が授与する「Chairman's Award」を受賞した。年間300回近くのプレゼンをこなすスペシャリストとしても知られる。
INDEX
  • マイクロソフトでMVP賞受賞
  • 「あなた」を主語にする
  • 幼少期のコンプレックス
  • 絶望は希望に変わる

マイクロソフトでMVP賞受賞

「Madoka Sawa! Congratulation!」
名前が呼ばれた瞬間、鳴り響くような歓声と拍手が僕を包み込みました。
2006年の暮れ。僕は、マイクロソフトが卓越した成果を出した社員だけに授与する「Chairman ’s award」のノミニーとしてアメリカのスタジアムのステージに立っていました。
その年に選ばれたのは全世界で12人。日本人では唯一の快挙でした。受け取った記念品のロレックスの腕時計には、ビル・ゲイツの名前が刻まれていました。
客席をぎっしりと埋める約2万人からの祝福を受け、僕は何度も感謝を口にしていました。
2006年、「Chairman ’s award」受賞時
この受賞歴については、著作や記事のプロフィールでもよく紹介いただくので、知ってくださっている方は多いようです。
ただし、この受賞理由についてはあまり話したことがありません。