[パリ/ミラノ 13日 ロイター] - フランスの高級ブランド大手LVMH(モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン)が13日発表した第1・四半期決算は、中国や米国で主力ブランド「ルイ・ヴィトン」のハンドバッグや「クリスチャン・ディオール」製品の販売が伸び、売上高が新型コロナウイルス感染拡大前の水準を超えた。

為替変動や米宝飾品大手ティファニー買収の影響を除いた第1・四半期の既存店売上高は、前年比30%増の140億ユーロ(167億ドル)だった。増収率はUBSがまとめたアナリスト予想の17%を上回り、新型コロナ危機前の2019年第1・四半期からも8%増加した。

地域別では、日本を除くアジアが86%、米国が23%、それぞれ増加。一方、欧州は9%減少した。

アジアでは、新型コロナの影響で一時閉鎖していた店舗の多くが再開している。オンラインの高級品販売も伸びている。ただ、ジャン・ジャック・ギオニー最高財務責任者(CFO)は、オンラインが店頭販売に取って代わることはないと説明した。

売上全体の約半分を稼ぐファッション・皮革部門の既存店売上高は52%増加し、アナリスト予想(27%増)を上回った。

時計・宝飾品部門も1月に158億ドルで買収したティファニーの効果などで、138%の増収を記録した。

ギオニーCFOは、買収したばかりのティファニーとの事業統合が現時点で最優先事項だと述べ、他のブランドの買収は検討していないことを示唆した。

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