[ロンドン 13日 ロイター] - 英国立統計局(ONS)が13日に発表した2月の国内総生産(GDP)は前月比0.4%増加した。新型コロナウイルス感染抑制のロックダウン(都市封鎖)の緩和に向け、企業が態勢を整える動きが見られた。

ロイターがまとめた事前予想の0.6%増は下回った。

1月は速報の2.9%減から2.2%減に上方修正された。

GDPは、新型コロナ流行が欧州を席巻する直前となる1年前の水準を依然として7.8%下回っているほか、直近の2度のロックダウン(都市封鎖)が英サービス部門に打撃を与える前の昨年10月の水準を3.1%下回っている。

ただ、ワクチン接種の急速な進展により、今年と来年に回復するとの見方が強まっている。

UBSグローバル・ウェルス・マネジメントのエコノミスト、ディーン・ターナー氏は「英国の第1・四半期GDPは依然として緩やかな縮小となる見通しだが、投資家は四半期のマイナス指標を考えるよりも今後の成長回復を見据える姿勢を強めている」と述べた。

2月のプラス成長は工場生産が11月以来初めて拡大したことに支援された。世界的な半導体不足により2カ月連続で生産減となっていた自動車生産がけん引した。

卸売業者と小売り業者の販売が伸び、サービス部門は0.2%成長となった。

2月は英国と欧州連合(EU)間の貿易が部分的に回復している兆候も見られた。

非貨幣用金・貴金属を除いたEU向け英国製品輸出は、1月が前年同月比41.4%減となったものの、2月は同12.5%減まで持ち直した。1月に同19.2%減となっていた輸入は、2月に同11.5%減まで回復した。

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