2021/4/13

【トヨタCTO】戦国時代を前に「王者」が今、語ること

EVについて、トヨタがここまで赤裸々に語ったことは、なかっただろう。
アップル、鴻海精密工業、百度…。世界の巨大企業のEV参入が相次ぐ中、トヨタはこれまで多くを語らず、時に批判の対象となってきた。
カーボンニュートラルを背景に世界各国がエンジン車やHVの規制に動く中で、現時点でEVの車種が少ないトヨタは、「出遅れた」と評されてきたからだ。
しかし今回、NewsPicksの取材に前田昌彦CTOが応じ、社を代表して電動車に対する見解を示した。
アップルやホンハイなどの新興勢力を、どう見ているのか。そもそも、脱炭素の規制に実現性はあるのか。
自動車業界の新たな競争を、世界最大の自動車メーカーであるトヨタの景色から、お届けしよう。
INDEX
  • 「迎え撃つ側」として
  • そこに「実用性」はあるか
  • 「脱炭素」未達のシナリオ
  • まだEVは「来ていない」
  • トヨタ「HVで圧勝」の理由
  • 「EV=簡単説」への回答
  • 信頼は「コンマ数ミリ」に宿る
  • 安全安心は人間の「本能」
  • 驚かされる「中国」の力

「迎え撃つ側」として

──アップルカーが騒がれ、再びEVブームが到来しています。新興勢力を迎え撃つ立場として、この波をどう捉えていますか。