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宇宙技術で地方創生を目指す佐賀県の計画

宇宙技術で地方創生を目指す佐賀県の計画

佐賀県産ミカンをほおばる国際宇宙ステーションの第61期長期滞在クルー(JAXA・NASA提供)

宇宙技術で地方創生―。佐賀県は宇宙航空研究開発機構(JAXA)と地方創生に関する連携協定を結んだ。ロケットや人工衛星など宇宙関連技術を活用して地域課題の解決と地方創生を目指す。県職員1人を2年間JAXAに派遣し地方創生モデルを立案する。

衛星データを豪雨など災害分析に活用する案や、全地球測位システム(GPS)を利用した無人農業トラクターの運用、子ども向けに夢や志を育む人材育成などを計画する。

同県は、県立宇宙科学館(佐賀県武雄市)で宇宙に関するシンポジウムやフォーラムを定期的に開催。JAXAの山川宏理事長や油井亀美也宇宙飛行士の講演会を開いてきた。また、国際宇宙ステーションのクルー向けに県産ミカンを提供するなどの交流があり、今回の連携協定につながった。

4月からJAXAに派遣された県の円城寺雄介政策部企画チームディレクターは「JAXAと地方自治体との同様の連携協定を結ぶのは珍しい。地域への横展開を目指す」と話した。

日刊工業新聞2021年4月8日

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