コロナで資金難の選手救済へ テニス「盛田正明杯」10日開幕 

自身の名を冠したテニス大会に賛同した盛田正明氏(左から2人目)と大会プロデューサーを務める岩崎如成氏(同3人目)=3月26日、東京都内(岩崎氏提供)
自身の名を冠したテニス大会に賛同した盛田正明氏(左から2人目)と大会プロデューサーを務める岩崎如成氏(同3人目)=3月26日、東京都内(岩崎氏提供)

 新型コロナウイルスの影響で活躍の場を失った男子テニスの実業団選手らの救済を目的に企画された団体戦「ジャパン・プレミアム・テニス・トーナメント」が4月10、11日に千葉県柏市の吉田記念テニス研修センターで開かれる。趣旨に賛同した日本テニス協会名誉顧問の盛田正明氏がトロフィーを進呈、「盛田正明杯」として行われる。中止となった日本リーグ参戦チームのほか、全日本男子プロテニス選手会や大学、高校から計10チームが出場予定。日本代表として長く活躍した44歳の鈴木貴男(レック興発)はこの大会を区切りに現役を引退する。

 日本のプロテニス選手といえば海外ツアーを転戦する錦織圭(日清食品)らのイメージが強いが、多くは日本リーグに参戦する企業と所属契約を結び、リーグに出場して収入を得ている。2020年度のリーグは昨年12月に開幕予定だったが、コロナ禍で中止。契約金や勝利給を得られなかった選手が、遠征費などの活動資金を十分確保できないケースも相次いだ。

 選手に活動機会を与えたいというチームの依頼を受け、IT企業に勤める岩崎如成(なおしげ)氏が新たな大会を立案。19年度の日本リーグを制した橋本総業、2位三菱電機ら5チームのほか、同じく実戦の場を失っていた強豪の大学や高校にも「若いうちからプロを目指すきっかけを提供したい」と声をかけ、慶大、早大、福岡・柳川高、兵庫・相生学院高の出場が決まった。選手会もチームを編成し、3月の国別対抗戦、デビス杯ワールドグループ1部パキスタン戦で活躍した日本代表の綿貫陽介(日清食品)、内田海智(富士薬品)らが出場予定だ。

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