[5日 ロイター] - 米クリーブランド地区連銀のメスター総裁は5日、米経済見通しは改善しているものの、成長支援に向けた米連邦準備理事会(FRB)の金融政策を後退させる用意はないとの見解を示した。

メスター総裁はCNBCとのインタビューで「米経済が今年下期に非常に堅調に推移すると想定しているが、FRBの政策目標達成には程遠い状況にある」と語った。

2日に発表された3月米雇用統計で、非農業部門雇用者数が前月比91万6000人増と昨年8月以来の大幅増となったことについては、「FRBはさらなる進展を確認する必要がある。こうした好調な統計をさらに確認したい」と述べた。

同時に、米雇用者数は依然として昨年2月の水準を約850万人下回っているとし、「金融政策に対し非常に忍耐強いアプローチを取る必要がある」と述べた。

インフレは今後数カ月で上昇すると予想しつつも、「持続的にはならない」との見通しを示した。

最近の米債利回り上昇については、上昇ペースは無秩序でなく、経済見通しの改善を反映していると指摘。景気下支えに向けたFRBの取り組みを頓挫させる可能性は「懸念していない」とし、「FRBが反応する必要があるとは考えていない」と述べた。

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