「最近の若者はメンタルが弱い」は本当か〜実は、おじさんの方が弱いかも〜
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神経科学研究において、「うつ病」の神経メカニズムの解明は、多くの研究者が精力的に取り組んでいるホットスポットの一つです。
かわいそうな実験ですが、マウスのうつ病状態を引き起こすために、チューブの中に、マウスを入れて動けなくする「拘束ストレス」など様々な手法が、世界中の研究室で開発されてきました。
実は、それらのストレス負荷手法の中で、最も強烈に「うつ病」状態を引きおこすのが、他のマウスにイジメられる「社会的敗北ストレス(social defeat)」です。ある一定以上、他者にいじめられると、マウスは無気力になって、溺れても泳がなくなってしまいますし、しっぽをぶら下げても逃げようとしなくなってしまいます。
その後、ストレス研究の第一人者のEric Nestler博士らによって、マウス個体の中にもストレスに強い個体と弱い個体がいることがわかってきました。報酬系のドーパミンニューロンの脆弱性が、このような「ストレス耐性能」を決定していることが、2007年に報告されました。
ひとそれぞれ当然遺伝子は違いますし、ストレスへの反応や耐性も、「個性」の一つです。弱音ではなく、ダイバーシティという観点で捉える必要があるように思います。メンタルを『強さ』としてみると、危ないとおもいます
体力と同じで気力もすりへるし、癒やして回復する時間や栄養が必要です。もちろん鍛えられる側面もあるけれど、四六時中厳しい刺激を受け続けながら、走り続けられる人なんていません
だいじなのは「じぶんを大事にするための時間や環境をつくること」。気分転換もいいですし、愚痴や弱音だっていっていい。昔に比べ、「努力すれば報われる」と信じられない、勤勉であれば問題ない時代ではない、じぶんなりの答えを探さないといけないからこそ、迷ったり相談しながら、前を向いてすすみましょー