2021/4/4

【悪夢】海外旅行先でコロナに感染したら、こうなった

INDEX
  • バカンス中に夫婦そろって感染
  • 「治る病気も治らない」悪環境
  • 搬送費用は20万ドル
  • 勝手のわからない異国での苦労
  • あとに残った深い悲しみと借金

バカンス中に夫婦そろって感染

ホゼ・アレヤーノ(56)と妻のグロリア(54)は昨年11月、自宅から2000マイル離れたメキシコ南部のリゾート地オアハカに旅行に出かけた。新型コロナウイルスのパンデミックが発生したころに購入した400ドル相当の航空券を、有効期間内に使いたかったのだ。
ふたりはマスクとフェイスシールドを着用し、手指もまめに消毒したが、出発から1週間も経たないうちに頭が痛くなり、熱が出た。ホゼには喘息の持病があった。
PCR検査の結果は陽性。夫妻はかかりつけの医師も家族も友人もおらず、健康保険もない場所で新型コロナウイルス感染症と闘うことになった。
旅行中にコロナに感染した人の数を把握する術はないが、保険会社セブンコーナーズのジェレミー・マーチランド社長の話では、昨年6月以来、同社にはコロナ関連の保険金請求が2000件あったという。またある医療搬送業者は、パンデミックが起きて以来、月に平均3件のフライトを行っていると語る。
(Keith Brofsky/Getty Images)
2回のワクチン接種を終えたアメリカ人はまだ20%に満たないが、旅行者は過去1年のどの時期よりも増えている。